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2006年11月08日

ウッズと中嶋、不思議な9年ぶり「再会」

 日本シリーズの熱狂の中で、めぐり合わせの不思議を感じた。日本一をかけた舞台で日本ハムの「抑えキャッチャー」中嶋が、中日の2冠王ウッズをキリキリ舞いさせる…。当の2人もこんな場面が来ることを考えていなかったはずだ。

 97年秋。中嶋はフロリダ州セントピータースバーグにいた。オリックスからFA宣言し、メジャー移籍を目指していた。城島がマリナーズ入りする7年も前の話で「日本人初のメジャー捕手」には先駆者の響きがあった。結局エンゼルスと西武の2者択一を迫られ、悩んだ末に条件のよかった西武を選んだ。移籍後しばらく経っても「メジャーの夢を見る」と話していた。

 97年秋。中嶋のいたグラウンドに、実はウッズもいた。9年間の米球界生活でメジャーに上がれず、KBO(韓国プロ野球)が始めて主催した「外国人合同トライアウト」を受験しにきていた。体は今より少し小がら。斗山入りが決まった後「活躍してメジャーに戻ってくる」とギラついた目で話していたのを覚えている。韓国球界が外国人を受け入れるのはその年が初めてで、ウッズにとっては「都落ち」の気分だったのだろう。

 日本シリーズをはさみ、2人に互いを覚えているか聞いてみた。いずれも覚えていなかった。中嶋は言う。「自分のことで必死やったからな。クールボー(元阪神)が韓国のテストを受けていたのは覚えているけど…」。ウッズにも、同じグラウンドにいたはずの中嶋の記憶はなかった。

 そんな2人が、何の偶然か日本シリーズで激しく戦った。中嶋はオリックス時代の96年以来10年ぶりの日本一になり「来年も野球をやれそうだよ」と笑っていた。ウッズは年俸5億円のミリオネアになっており「もうメジャーでやるつもりはないよ」と言った。同じ時、同じ場所で同じようにあがいていた2人が、野球人生をサクセス・ストーリーに変えていたことがちょっとうれしかった。

(村野森)


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