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2009年01月22日

バレーボール女子・トヨタ車体の初タイトルに思う

 「ショック」を吹き飛ばす、痛快で心がスッとする快進撃だった。先月23日に行われたバレーボールの女子全日本選手権決勝。V・プレミアリーグ昇格3季目で過去2季は下位に低迷していたトヨタ車体が、強豪を次々になぎ倒してチーム初タイトルを手にした。

 赤字への転落や派遣従業員の契約解除など、日本の産業界をリードしてきたトヨタ自動車にも忍び寄る不況の影。「トヨタショック」に揺れる師走、葛和伸元監督は「会社に明るい話題を提供できて良かった」と胸を張った。

 金融危機に端を発した景気悪化が企業スポーツを直撃している。ラグビーのワールドは来季から全員を社員選手とする態勢に移行することを決定。アメリカンフットボールのオンワードオークスは今季限りでの解散、アイスホッケーの西武鉄道も同じく廃部を決め、女子サッカーのTASAKIも休部となった。自動車業界ではホンダがF1シリーズから、富士重工業が世界ラリー選手権(WRC)からそれぞれ撤退し、スズキもWRCの休止を決めた。

 企業スポーツの誕生当初、その目的は社員のための福利厚生だった。その後、広告効果や社員の士気高揚、一体感を生み出すことが求められ、社会・地域貢献による企業イメージ向上という役割も加わった。しかしバブル崩壊以降、具体的な数字で企業貢献度が図りにくいためにリストラの対象となる流れの中、昨年来の急激な景気後退が大きな引き金となり、チーム運営から撤退する企業が相次いだ。

 不況の影響で何とも暗い話題が社会全体に漂う。だが、そんなムードを打ち破る一服の清涼剤になる力がスポーツにはある。トヨタ車体の優勝は改めてそう感じさせてくれた。決勝戦を観戦した同社幹部は「これからも支援していく方向は変わらない」と話した。危機的状況にある今だからこそ、企業スポーツの底力をもっと見たい。

(上野竜一)


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