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2006年11月21日

なぜ?中日V決定試合、地上波中継なし

 これも野球人気の低下が叫ばれる、時代の流れなのか…。2年ぶり7度目のセ・リーグ優勝を飾った中日のV決定試合となった10月10日の巨人戦(東京D)は地上波で中継されなかった。

 放映権を持つ日本テレビ系列の中京テレビには、試合当日朝から1000件を超える苦情が寄せられた。「何とか放送したかった。でもどうしようもなかった」。中京テレビの伊豫田祐司編成部長は、無念の表情で振り返る。

 「放映権」と「協定」。中継を阻んだのは2つの壁だ。放映権を持つ日本テレビは、すでに9月中旬の時点で10月の巨人戦ナイター中継を地上波で行わないことを決めていた。放映権がない以上、中京テレビとしては、基本的にその方針に委ねるしかなかった。

 もうひとつの壁が、キー局と系列局との間に交わされている協定。日時や時間帯によって、キー局からの放送を受ける枠が事細かに取り決められており、簡単に名古屋地区だけ別番組を差し替えるという訳にはいかないのだ。仮に試合の放映権を持っていたとしても、差し替える枠によっては、キー局との調整は困難を極めるという。

 放映権を持つ日本テレビが中継を決めていれば問題は起こらなかった。伊豫田編成部長は「10年前、いや3年前でもおそらく中継されていた」と話す。日本テレビが早々に10月の巨人戦ナイターの地上波中継なしを決めたのは、視聴率の低下が大きな要因だ。今季の巨人戦ナイターの関東地区の平均視聴率は9・6%(ビデオリサーチ調べ)。99年(平11)を最後に20%を割り、今季とうとう2ケタを切った。同局が優勝チーム決定前に地上波の打ち切りを決めたのは今回が初だった。

 巨人がこのまま低迷を続ければ、視聴率の上昇は難しいだろう。そうなれば中継の縮小傾向は来季以降も加速するかも知れない。一方でパ・リーグのプレーオフ、日本シリーズなどを見ても、地元球団を抱えるそれぞれの地域では人気、盛り上がりとも決して冷え込んではいない。ここにも地方と東京の難しさが潜んでいる。

 来季はセ・リーグでもプレーオフが導入される。「地域限定」の盛り上がりはさらに強まるだろう。視聴率が激しく争う世界だが、せめてクライマックスの「ここ一番」だけでもそれぞれの地域で視聴できるシステムに変更できないだろうか。

(上野竜一)


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