2009年7月10日
「モータースポーツってスポーツ?」その2
マレーシアでも抜群の人気を誇る、ドリフトの帝王、“ドリキン”土屋圭市さん。
マレーシアでは「ドリキンに会おう!」というイベントも開催され、大好評でした☆
現在はARTAのエグゼクティブアドバイザーを務め、激走GTでもいつもご意見番としてお世話になっています。
私が慌てていると笑って突っ込みを入れてくださったり、困った時にはどんな時でも優しく教えてくださったり。いつでもとびっきりの笑顔溢れる土屋さんを、本当に頼りにさせていただいています。
そんな土屋さんにインタビューをお願いしてきました!

©テレビ東京
― まず、土屋さんのマレーシアの印象は?
やっぱり暑いよね。毎年1人か2人は倒れて運ばれてるって印象があるよ。とにかく過酷。
― 確かに、去年も石浦宏明選手がレース後に運ばれていましたよね・・・。
どのドライバーさんもマレーシアに向けて暑さ対策のトレーニングをしているって聞きます。土屋さん自身が今まで一番過酷だったレースっていつですか?
ル・マンの24時間耐久レースかな。疲労骨折でレースの途中で腰の骨が折れちゃった。で、痛みと吐き気と戦いながら最後までステアリングを握ってたときかな。
― え~!?そんな状態でレースできるんですか?
だって降りるわけにいかないでしょ?自分の番になったら最後までやらなきゃ。意識も朦朧としてたけどね。
― やっぱり、レースって過酷ですね。一度乗ったら逃げられないですもんね。
石浦選手も去年、レース後半の意識がほとんどなかったって言ってましたっけ。
それでも強い気持ちで最後まで走る。ドライバーさんたちの精神力は半端じゃないですね!!土屋さんも、その精神力で長年レースの世界に携わってきているわけですが、昔と今、一番違うなって感じることはなんですか?
昔はね、とにかくライバルのドライバーとご飯とか絶対行かなかったよね。ホテルも一緒になるのが嫌だったし、もしレストランで鉢合わせしちゃったら、他のレストランで食べるくらい、仲良くなかった。俺とか(鈴木)亜久里はそうだよ。
今はみんな仲良しだよね。プライベートも一緒にする人が多い。それで激しいバトルも減ってるような気がするのが寂しいかな。
― 仲の良い姿は、見ていて気持ちの良いものだと思いますけどね。
でも、レース前に漂うピリピリした空気、そしてレース前は言葉も交わさなかったドライバーさん同士が、激しいバトルを繰り広げてレース後にがっちりと握手をする姿は、まさにスポーツ選手という感じがしますよね!
やっぱり仲良かったら遠慮しちゃうでしょ?
でも、鈴鹿での立川(祐路選手)と脇阪(寿一選手)のバトルは良かったね!久しぶりに魅せてもらった。
― あれは迫力満点でした!立川選手、コースの外に飛び出しながらの猛烈なプッシュでしたよね。最後はワンチャンスを見事に生かしてのオーバーテイク。立川選手の気迫を感じました。
同じメーカーであそこまではなかなかできないよ。あれはね、完全に立川の気持ちが勝った。
― 立川選手はレース中のことはほとんど覚えてないって言っていました。
無我夢中で、ただ前を目指して一瞬に賭けて走る姿は感動を与えてくれますよね。
本山(哲選手)のPPもすごかったね。あれでやっぱり本山は速いんだって、皆に印象付けることができたよね。それに、他のベテラン勢をやる気にさせたと思う。やればできるんだって。
― 久しぶりにやったアタックでPP!本山選手はやっぱりニッサンのエースなんだって思いましたね。外国人ドライバーが多い中、他の日本人ドライバーのアタックももっと見てみたいです。
外国人ドライバーだけが速いんだって思わせたらつまらないよね。もっと日本人ドライバーの速さを見せていかないと。
若手だと、伊沢(拓也選手)は良いよね。去年のセパンではホンダの先輩道上(龍選手)を、まるで先輩と思っていないような抜かし方をしたからね。
「お前、先輩だぞ!」って言ったら、「だって遅いんですもん!」って。笑
でもね、それくらいの気持ちが大事なんだよ。とにかく速さを見せなきゃ。
で、そういうバトルってわくわくするでしょ?
それをもう一度見たいと思う。そうやってレースの世界に惹かれていくんだと思うんだよね。現役のドライバーには、もっと見ている人を惹きつけて離さないようなバトルをたくさんしていって欲しいと思うね。
レースって“夢”の世界。現実からはちょっと離れているというかね。
その“夢”を、与え続けていくのがレースに携わるものの役目だと思ってるよ。

©テレビ東京
レースは速さだけではなく、やはりバトルが醍醐味!
ただのマシンのぶつかり合いのようにも見えますが、そこからドライバーさんの“魂”が伝わってくるときが確かにあるんです。
「絶対に前に出たい!」という強い気持ちや、「前には行かせない」というプライド。
その人間味が見えたとき、ドライバーさんを本当に男らしい!かっこいい!!と思うんです。
暑さやスピード、体力の限界と戦いながら、常に前を目指してステアリングを握り続けるドライバーたち。
そのコンマ1秒をかけて日々トレーニングを繰り返すその姿は、真のスポーツ選手!!
その思いがぶつかり合うからこそ、レースは熱くて目が離せないものになるんでしょうね。
土屋さん、ありがとうございました!
次回はトヨタのエース、PETRONAS TOM’S SC430の脇阪寿一選手にインタビューです☆
レースの世界だけでなく、メディアでも大活躍の脇阪選手。レース以外でもファンの方が多いのでは?そんな脇阪選手が語るレースの魅力とは??
次回もお楽しみにっ!!
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