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2009年11月06日

ドラフト会議…悲喜こもごも

 今年もプロ入りを決めるドラフト会議が終わった。アマチュア野球担当としては1年の中でも一大仕事。今年は担当する九州・沖縄からの選手が10人以上指名され、大忙しの1日となった。

 広島1位指名を受けた清峰のエース今村は指名の瞬間、緊張で頭が真っ白になってしまった。指名の感想を聞かれても言葉が出ない。しばしの沈黙の後、絞り出した言葉が「あ…両親と先生と相談して決めたいと思います」。いや、普通頑張りますとか、うれしいですとか、そんな言葉が出るだろって雰囲気が会見場に流れた。センバツでは決勝まで高校生とは思えない落ち着きぶりを見せていた今村だが、プロとなると気持ちも違うよう。かなりの人見知りで、センバツでも知らない記者に囲まれると貝のようになってしまった記者泣かせの選手だが、広島ではどんな活躍を見せてくれるか楽しみだ。

 九州6大学リーグで取材してきた九国大の加藤内野手は日本ハムから3位指名。「日本シリーズを見ていたら、日本ハムはすごくレベルが高いと感じました」と改めて今から入るチームの強さを感じているよう。東北生まれの加藤選手は札幌に行くことも「寒いのはむしろ好きなんで大丈夫です」と早くも新天地への思いをはせる。

 一方で、九共大の山内投手は指名もれした。福岡6大学リーグを引っ張るエースとしてドラフト候補に挙げられてきたが、結局どこからも指名はなかった。リーグ戦を取材していても山内投手のプロ入りへの思いはずっと強かった。学校では会見の準備もしていて取材も何人か集まっていたと言うから、本人の気持ちを察すると大学生にはつらい試練だったと思う。数日後の九州大学選手権では「社会人に行って、次は1位で指名されるぐらいの選手になりたいと思います」としっかり話していた山内投手。そう、プロ入りへのチャンスは1度きりではない。

 毎年そうだが、今年も悲喜こもごもだった。だが、選手にとってはスタートラインに立ったに過ぎない。ここからが本当の勝負。山内投手のように回り道して大成する選手もいる。4~5年後、プロで活躍する選手の姿を楽しみに見つめていきたい。

(前田泰子)


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スポーツ担当日記
前田泰子(まえだ・やすこ)
 92年(平4)入社。野球、柔道、陸上などアマチュアスポーツ全般を担当。98年から福岡を担当した。03年から販売部など他部署を経て、06年から再び記者に復帰。現在は野球を中心にアマチュアスポーツ全般を取材している。2児の母。
菊川光一(きくかわ・こういち)
 93年(平5)入社。現在、Jリーグ(大分、福岡、鳥栖、熊本)担当。整理部、写真部、報道部、広告事業部を経て、今年3月、記者に復帰。1968年(昭43)4月、福岡市生まれ。

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