2008年5月19日
「アラフォー」という言葉を知っていますか?
「アラウンド40」。40歳前後の世代の人たちを言うのだそうで、テレビドラマのタイトルにもなっている。「不惑」を迎えるにあたってこの先の人生を考えたり、若いころ夢に見ていた未来と大きく違う現実の姿を痛感したりと悩み多き世代だ。私自身もアラフォー世代。体力は20代から明らかに落ちた。シミやシワも目について「アンチエイジング」に興味が出てきた。若さで突っ走ってきたこれまでと明らかに違うと感じる今日このごろだ。
この前行われた福岡国際テニスでそんなアラフォー世代の選手を取材した。37歳でテニス界に復帰したクルム伊達だ。100メートルを完走できるかどうかも怪しい私から見れば、クルム伊達のプレーは人間わざではなかった。連日、コートを走り回り10歳以上も年下の選手と対戦する姿に目を見張るばかり。次々と若手選手を破る姿に日本テニス協会の小浦武志強化部長は「伊達は技術が向上した。現役の時には出来なかったプレーを見せることがある。現役の時にこのプレーができればもっと上に行けたのではないか」と舌を巻いていた。
お肌の老化が気になり出すこの世代。紫外線防止のため忍者のような服装でスタンド観戦する女性が見守る中で、伊達はそんなこと気にすることもなく炎天下で真っ黒になってプレーしていた。伊達が記者会見で言っていた。「年がたつことは輝きを失うことではない。今は20代にはない充実度があります。年齢を重ねても意識次第で輝いていけると思います」。伊達がプレーしているのは日本テニス界の向上やテニス環境の改善を訴えるためだという。目的を持って突き進む姿が輝いて見えるのだ。
確かにスポーツ界の「アラフォー」世代を見ると、活躍めざましい。プロ野球では阪神をけん引する金本アニキを筆頭に、パ・リーグの首位打者を走っている山崎武は39歳、セ・リーグで防御率トップに立っているのも広島の高橋39歳。40歳になったばかりの阪神下柳は高橋とリーグトップの5勝で並んでいる。
クルム伊達は試合後の会見の最後に「伊達さん、穏やかになりましたね」と昔からのなじみの記者に声をかけられた。「私も成長したってことですかね。えへへ」と照れたように伊達は笑った。その笑顔を見ると、年をとるってこともそんなに悪くないかもしれないなと少し思えた。
(前田泰子)
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- 前田泰子(まえだ・やすこ)
- 92年(平4)入社。野球、柔道、陸上などアマチュアスポーツ全般を担当。98年から福岡を担当した。03年から販売部など他部署を経て、06年から再び記者に復帰。現在は野球を中心にアマチュアスポーツ全般を取材している。2児の母。
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- 菊川光一(きくかわ・こういち)
- 93年(平5)入社。現在、Jリーグ(大分、福岡、鳥栖、熊本)担当。整理部、写真部、報道部、広告事業部を経て、今年3月、記者に復帰。1968年(昭43)4月、福岡市生まれ。
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