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2008年3月28日

女性と甲子園

 センバツ高校野球も佳境を迎えている。センバツ開幕前から話題になったのが、華陵の女子部員・高松香奈子さんだ。甲子園練習で初めてユニホームを着てベンチに入った女子部員を日刊スポーツでは大きく取り上げた。

 担当している九州・山口地区の代表校と女性の縁は深い。初めて女性が甲子園のベンチに入ったのは95年夏の柳川の高木功美子部長だった。初めての女性部長ということで選手よりも部長の方が大きく取り上げられ注目を集めた。そんな中で「女性の記者さんも大変ですね」と気遣うやさしい女性だった。そして、女子マネージャーとして初めてベンチに入ったのは98年夏の東筑の三井由佳子さん。その年から女子マネージャーのベンチ入りが認められ、初日に登場した三井さんが女子生徒として初めてベンチに入ることになった。高木部長は残念ながらその後、病気で亡くなった。三井さんは結婚もして、毎日仕事に頑張っていらっしゃるという。「九州男児」というと「男が強い」というイメージが強いが、実は女性の強さや力もしっかりと認めているの気風なのかも知れない。

 その隣の山口からは初の女子部員が出た。華陵の弘田大祐主将に「女子選手が注目を集めてるけど、男子部員としてはどんな気持ちなの?」と聞いてみた。すると弘田主将は「もう慣れてます。1年生のときから『華陵は女子部員がいる』と注目されてきましたから。別に普通ですよ」と平気な顔だ。最近の少年野球チームには女子部員も結構たくさんいる。昔と違って「野球は男の子のするもの」という概念は今の球児にはないのかもしれない。

 個人的に言えば、甲子園練習で高松さんにも甲子園の土を踏んで欲しかった。女子部員が練習に加わることを「危険だから」と高野連は説明したが、別に素人の女子生徒がいきなりグラウンドに立つわけではない。小さい頃から男子と一緒に練習しているのだから、危険度はほかの部員と同じだと思うのだが。「女子」「男子」の偏見を持っているのは、実は大人だけなのではないだろうか。

 記録員でベンチに入る選択しもあるが、高松さんは「普通の選手」としてアルプスで応援する道を選んだ。「全国の女子の選手も甲子園目指して頑張って欲しいです」と高松さんは言う。部長として、マネージャーとして、選手として。女子もいろんな道で甲子園へ近づく道を模索している。いつか女子部員も甲子園の土を踏めるようになればいいと思う。

(前田泰子)

スポーツ担当日記
村田義治(むらた・よしはる)
 92年(平成4)入社。レース部、整理部を経て報道部。00年夏からアマチュア野球、ラグビーなど一般スポーツ担当。J2福岡、鳥栖中心にサッカー取材にも当たる。36歳。
前田泰子(まえだ・やすこ)
 92年(平4)入社。野球、柔道、陸上などアマチュアスポーツ全般を担当。98年から福岡を担当した。03年から販売部など他部署を経て、06年から再び記者に復帰。現在は野球を中心にアマチュアスポーツ全般を取材している。2児の母。
佐藤千晶(さとう・ちあき)
 94年(平6)入社。報道部で約2年間、アマチュアスポーツ、レジャーを取材。96~05年は整理部で紙面レイアウトを担当。06年、報道部に復帰し、07年から福岡担当。1969年、北九州市生まれ。

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