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2008年5月26日

J2福岡に反省の「兆し」はない

 耳を疑う発言が止まらない。チームは連敗を止めても、J2福岡のクラブ運営がいい方向に向かっている「兆し」を私は感じ取ることができない。24日のサポーターとの意見交換会。300人を超えるサポーターに浴びせた都筑社長の「(5連敗目となったC大阪戦は)安心してみていられる負け方だった」という言葉に、プロ球団の社長という自覚は感じ取れなかった。サポーターの存在を完全に無視した発言に、こちらが情けないものを感じた。

 追試3戦全敗でも続投で一応の決着を見たリトバルスキー監督の去就問題。だが、サポーター、そして選手のクラブへの不信は、修復できないところまで溝を深めたように思う。都筑社長の発言は、さらに続いた。
 「(応援コールを拒否した)サポーターがどんな応援をしようと私には関係ない」。
 「(意見交換会出席は)来いと言われたから、会場にいって話しただけ」。
 クルーク・ヘッドコーチの「無免許運転問題」が明るみにでた25日の仙台戦当日も、最終的にはベンチ入り自粛した格好となったが、当初のメンバー交換ではベンチ入り登録で発表されていた。試合前、詰めかけたマスコミの多さで事の重大さが分かったように登録が変更されたが、この件に関しても社長の口から反省の言葉はなく、最後は「(問題となったのは)お宅(日刊スポーツ)が書いたからでしょう」と吐き捨てた。報道によって明るみにでてしまったので、しょうがなく対応に迫られた。そういわんばかりの態度に反省の「兆し」はなかった。
 その前夜、意見交換会に出席した私は、あまりの低レベルのクラブ対応、発言に、サポーターとともに失笑した。メディアとして不謹慎な行為とクラブ職員から指摘されたが、社長の発言、対応こそクラブ責任者として不謹慎だといい返した。その言葉は、1日たっても社長の耳には届いていなかったようだ。
 観客があってこそ成り立つプロスポーツ興行だが、今の福岡の経営陣は、会社の存続、経営のものさしだけでクラブを運営しているように見える。意見交換会では、毎回のように「クラブのビジョンを示してほしい」との言葉が上がるが、今回もクラブとしてのビジョンは示されることはなかった。自分の意見として「10年後にJ1に定着しているクラブにしたい」と語った田部GMですら「(これから)ビジョンを一緒に作っていきましょう」とサポーターに呼びかける始末だ。プロチームが大きな夢を描き、それに向かって進む姿に共感したサポーターが、文字通りチームをサポートする―。それがプロチームのあり方だと思うが、福岡はそんな夢を自ら描くことすらできないクラグに成り下がってしまった。
 あるJクラブの幹部は、こう口にした。「J2で(予算)10億円以上のクラブは、J1昇格争いにからむ義務がある」。数多くのスポンサーから援助を受け、サポーターが高いチケット代を払って見に来て成り立っている会社にもかかわらず「負けても安心」発言を繰り出す経営陣の姿勢が変わらない限り、クラブ不信は今後も“続く”だろう。いつになったら福岡が変身する兆しは見えるのか。
(村田義治)

スポーツ担当日記
村田義治(むらた・よしはる)
 92年(平成4)入社。レース部、整理部を経て報道部。00年夏からアマチュア野球、ラグビーなど一般スポーツ担当。J2福岡、鳥栖中心にサッカー取材にも当たる。36歳。
前田泰子(まえだ・やすこ)
 92年(平4)入社。野球、柔道、陸上などアマチュアスポーツ全般を担当。98年から福岡を担当した。03年から販売部など他部署を経て、06年から再び記者に復帰。現在は野球を中心にアマチュアスポーツ全般を取材している。2児の母。
佐藤千晶(さとう・ちあき)
 94年(平6)入社。報道部で約2年間、アマチュアスポーツ、レジャーを取材。96~05年は整理部で紙面レイアウトを担当。06年、報道部に復帰し、07年から福岡担当。1969年、北九州市生まれ。

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