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KAZ 69年1月19日生まれ46歳。身長173cm、体重83kg。ゴルフデビュー98年10月。05年夏オフィシャルハンディ取得。現在は『12.8』。ヘッドスピード平均45m/s。持ち球はドローと言いたいところだがフック。好きなクラブはAW。一応、日刊スポーツ社員のサラリーマンゴルファー。ツイッター@kazkawata

「NPO法人 食といのちのお結び隊」設立の集い

14年05月25日 [00時00分]

どーもです。

NPO MAIN.jpg中溝裕子というプロゴルファーをご存じだろか? 森口祐子プロにあこがれて滋賀県初の女子プロゴルファーになるも、プロ3年目に宣告されたのが10万人に1人といわれる難病「骨髄異形成症候群」。妹がドナーとなり骨髄移植を受けるが、3年にわたる闘病生活の経験から「食の大切さを広めたい」と今年4月にNPO法人「食といのちのお結び隊」を設立。設立の集いで、その胸中を語った。

プロゴルファーとなった中溝裕子を難病「骨髄異形成症候群」が襲ったのは1991年8月。確実な治療方法はなく、骨髄移植が唯一効果的といわれる治療法だった。妹の白血球の型が一致することが判明するが、骨髄移植に踏み切る決意もつかなかったという。

「プロゴルファー仲間だった奧村久子さんの旦那さん阿武松親方(元関脇・益荒雄)が背中を押してくれました。ある日阿武松親方から連絡があって、『生きるチャンスがあるのになぜ骨髄移植をしないのか? 君は生きたくないのか? また、ゴルフがしたくないのか?』って。この言葉で決心がつきました。私にとって阿武松親方は、本当に命の恩人です」
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(写真左中溝裕子氏、写真右阿武松親方)

阿武松親方の励ましもあり、97年12月に骨髄移植に踏み切る。しかし、骨髄移植後の闘病生活はすさまじいものとなった。

「拒絶反応が大変でした。口の中の粘膜が傷つけられてしまい、水を飲むだけでも激痛でした。プロゴルファーでしたから、食べることも仕事の一部だと思っていたし、元来食べることが好きでした。でも、食べることどころか、水さえも飲めない。1日840kcalという、心肺機能と体温維持を確保する最低限のエネルギーを点滴で取らざるを得ない状況が3年も続きました。それまで体重が65kgあったのですが、それはもうペチャンコになっていました」

飲みたくても飲めない、食べたくても食べられない。

「皆さんはこんな経験はないでしょうが、お腹にモノが入らないと寒いんです。体温が上がらなくて、夏でも寒くてお腹に湯たんぽを抱えていました。それから、声も出ないんです。ホントにご飯が食べたくて、食べたくて!!」

水が飲めるようになるまで1年、食事ができるまで3年かかった。

「3年ぶりの食事は母親が作ってくれたおかゆでしたが、本当に涙が出ました。ほんの一口のご飯でしたが、お腹にモノが入ると自分の体温が上がっていくのが分かったし、汗ばんでいく自分も分かりました。病気のおかげで、『食べることの大切さ』を体験できました。『食は命の元』なんです。私は妹の命で生かされましたが、闘病している間『絶対に元気になってご飯を食べる。そしてこの経験を伝える活動をしたい』と決めていた」

そんな思いから、回復後には日本骨髄バンクの評議員として活動を開始する。

また、闘病中の中溝プロを励ましたのは、叔母の「絵手紙」だった。

「叔母の絵手紙には元気づけられました。その絵手紙がきっかけで、自分も絵手紙をかくようになりました。最初はマジメな感じでしたが、徐々にダジャレになっていって(笑) しょーもないダジャレかもしれませんが、みんなクスッて笑うんです。笑いは免疫力をアップするんです。だから、みんなが少しでもクスッて笑ってくれればそれでいいんです。最近は相田みつをさんぽいっていわれるので、相田みつをならぬ『相田みつ子』って呼んでもらえれば(笑い)」
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NPO法人「食といのちのお結び隊」では、「骨髄バンク啓蒙活動」「絵手紙教室の開催」「おいしく食べて元気になろう」を3つの柱として活動していく。

「骨髄バンクチャリティゴルフコンペはすでに07年から開催していますが、今後はレッスン会も実施しています。6月12日には箱根湖畔ゴルフコース、7月25日には清川カントリークラブで開催が決まっていますので、ぜひ参加してください。絵手紙教室は女子プロも参加してくれて、輪が広がっています。私は日本一ゴルフをしていないプロゴルファーですが、今はクラブを持たず筆を持っています!! みんなで笑いながら絵手紙を書くことが重要なんです。絵はヘタクソでもいいんです。逆にヘタクソがいいんです!! みんなで楽しい時間を共有し、笑うことで免疫力がアップしますから。それから、規格外で出荷できない農作物を加工することで生き返らせるREBORN活動も行っていきます。『もったいない』ですからね!!」

当たり前に水を飲み、当たり前に食べている食事。この当たり前が、ある日突然当たり前でなくなる。そんな経験をした中溝プロだからこそ、伝えられることがある。

「色んな人から悩み事の相談を受けますが、過去のことを悩んでも終わったことはどうにもなりません。未来に不安をもっても、それは自分で不安を作っているのです。今人気の林(修)先生が『いつやるの? 今でしょう!!』といっていますが、私も今が大切だと思います。私はアホですが、思いはあります。私は生きているのではなく、生かされています。『人は食べ物から命をいただいている』。そんな思いを、妹からもらった命で広げていきたいですね」

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(NPO法人 食といのちのお結び隊メンバー)

(四方山話)

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