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USA敗退

悪い予想、が、見事に当たってしまった。


USAの<バスケ王国神話>は、とっくに崩壊してはいたが、往年の王者は、ヨーロッパNO・1にかなわなかった。
ギリシャの、非常に論理的なバスケットボール。緻密で、プランしたものは必ず確実に遂行する---ミスがない、ムダがない、非常に<うまい>---そのスタイルの前に、華やかでセンスのあるNBAバスケは、もはや勝てなくなってしまったのか。


2Q途中までは、今回のUSAが誇っている気合の入ったディフェンス、を展開し、インサイド陣のオフェンス・リバウンドからダンク・フィニッシュも数多く出て、この時点ではまだUSAにはかなりの希望があった。
しかし、2Q終盤からのギリシャの猛攻。<ベイビー・シャック>と呼ばれるソフォクリース、未来のクリッパーズであるが、私は勝手にその体型から<ダンプカー>と名づけ、「誰か、あのダンプカーを止めろよ…」と、つぶやいていたのだった。体型からは考えられないクイックネスでもって、こしゃくな!?インサイドへのアタック・レイアップもやってのければ、フックショット、ストロング・ダンクなどなど、だんだん好き放題にやられ始め、USAは逆転された。3Pへのファウルをしてしまい、3FTを決められたことも痛かった。
前半で既にギリシャ・リード、私もあせって来てしまう。


後半、ギリシャは、前半になかなか出してこなかった3Pを積極的に打ち始める。
これがまた、USAと違って入る入る(笑い)。
ナーバスになったUSAは、われも、と3やジャンパーの早撃ちが目立ち始め、あきらかにナーバスな状態。
そんな中、さすがにレブロンの落ち着き&闘志と、バティエの根性Dは目立つが、他の面々はあきらかに<浮き足立って>いる。
「これでは、勝てない----」私も本格的に青くなり始めたころ、ギリシャはUSAを、14得点も引き離し始めていた。


メロは3を立て続けに決め始め、なんとか<今ロスター、リーディング・スコアラー>の役割を果たそうとするが、いかんせん、ギリシャは1つ1つのプレーを必ず、堅実にメイクしてくるのだ。ゾーンで堅く守るD、外がだめなら中、中がだめなら外、それもだめならどっか崩しましょ、というのを、実に確実にスムーズに、やってのけてくる。ナーバスになったUSAは、頼みのディフェンスも穴だらけに。中、外、実にいいように、ギリシャにやられてしまう。
ギリシャのオーガナイズされたバスケットボールに比べ、USAは荒さとおおざっぱさがやけに目立ってしきた。
ブロンの粘り、カークのクラッチ3などで、なんとか4点差まで詰めるものの、ファウル・プレーも疲れてきて、粘り通せず。
USAベンチには、焦りと呆然さがただよい始め、ゲームは、USAの敗退へと、一直線をたどっていってしまった。


終了のブザーが鳴ったときには、私も呆然、となってしまい、いつもはさあ、取材だ!と急ぐのだが、今日はしばらく立ち上がれずに、ボー、となってしまう。
今回も、USAは金を取れなかったのだ---ジャーナリストとしては、これを口に出してしまってはいけないのかもしれないが、「もう、3位決定戦なんてどうでもいい」という心境にさえ、なってしまった。「勝負の世界は、1番でないなら後は全て<同じ>だ---」以前、アレン(アイバーソン)も言っていたが、私自身がアスリートだったときも常に信じていたこのことが、頭に満ちていたのである。


思えばUSAの面々は、ゲーム開始前まではここまでの結果はあまり予測がついてなく、ギリシャに対しては少し楽観視しすぎていたような感じがする。「なんだかんだいって、俺たちNBA、世界で一番人気のUSAチーム、他の国チームなんて、ださいんだもんね」みたいな驕りが、やっぱりあったように思うし、緊張感にもいまいち欠けていたか、と。
去年まではまだ、USAバスケが一番かっこいい、そうだったかもしれない。でも、今年からは違うかも、というのを、私は今日、肌で実感した。ごくごく一般的なバスケットボール・ファンのみなさんも、既にUSA以外の国のバスケのかっこよさに、気づき始めている---と。


取材できる<ミックス・ゾーン>に、しばらく呆然としていたものか、だいぶ待たせて現れたケロ。
大きな目は、ライトに当たるごとにその潤みが光り、あえて冷静に語ろうと努めているものの、悔しく切ない水分を湛えていた。
「復活しようとしたよ。ギリシャは、僕たちを負かすためにとてもプロフェッショナルなゲームをした。大事なショットを確実に決めてきたね。僕たちはそれができなかった。スイッチがうまくできればよかった、とは思うけれど、ディフェンスが主な敗因だとは思わない。今日は主に、オフェンスにあると思う。今のチームの雰囲気?そりゃあ、みな、がっかりさ。負けようと思って、ここへ来たわけじゃないんだからね。USに帰ってからの、みなのリアクションが気になるか--No。気にしない。もちろん、なにかネガティブなことは言われるだろう、でも、僕たちはUSAバスケットボールとの契約にサインしたのだから、ここでUSAチームをまた立て直し、明日ブロンズをとって、2007年に備えるだけだ」。


私自身も、まるで選手のように!?いまだ茫然自失としています。
続きはまた、明日にてごめん、です。
でもほんと、こんなときにも、プロ・アスリートって大変だな、偉いな、さすが、忍耐力や社会性、言葉に気をつけるなどの技が身につくわけだなー、と思ってしまう。私なら、こんな負けのあとに、メディアの前に出てきて、<無難に>しゃべる気持ちには、到底なりません(笑い)。バスの一番後方に座って、キャップを深くかぶったりタオルを頭に巻いたりして、<外界シャットダウン、しばらくそっとしといてね>アクション、を、間違いなくしたいであろう。広報が、「一瞬でもメディアの前に出なさい!」と言ったって、それこそポン吉のように駄々をこねて、「やだ、いかねえよ!!」とでも、言うでしょう---。

September 2, 2006 01:05 AM

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トラックバック時刻: 2006年09月02日 15:32

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トラックバック時刻: 2006年09月03日 01:41


コメント

ネットのダイジェストと公式HPのスタッツでしかチェックできないメディア環境にいるので、ゲームを通しての印象はカオルさんの取材が頼りです。

近年、バスケ=NBA≠USAという公式が成り立つ象徴のゲームだったと解釈します。

スタッツを見る限りリバウンドは取れていたようですが、それでもジャンパーが入らないのはギリシャのDFがそれ以上にすばらしかったか、またはUSAのツワモノたちにもメンタルな弱さがあったのでしょうか?

「ダンプカー」、かつての名選手「空飛ぶ冷蔵庫」よりはるかに強烈ですね^^;

もう1試合のスペインvsアルゼンチンは、多少の余裕を持ってスペインが勝つと思ってましたが結果は1点差でした。 やはり勝負事はやってみなきゃわからないということですね。 アルゼンチンは最後3Pを選択しました。 残り時間を使い切ってのブザービーターを狙うなら2Pでよかったんじゃないかという疑問もあります。

ともあれ、頭の中真っ白状態!?のカオルさん、USAはこれで終わりじゃないです。 USAが同じロスターでリベンジに挑むのは次回(北京)が初めてです。 それに向けてのリスタートを3位決定戦を獲って切るのか、最後のゲームを落して4位でリスタートするのか、精神的に大差あると思います。

USAが1日でこのショックから切り替えれるのか、カオルさんが24時間で立ち直れるのか、心配です・・・

が、なんとか切り替えて、リベンジの取材、お願いします!!

投稿者 オレ竜ドラきち : 2006年09月02日 03:20

私も茫然自失でした。
「まさか」が現実味を帯びてせまってきて会場のあせりが
まっしろになったのと、ギリシャ歓喜がまだ続いています。

投稿者 ナナ : 2006年09月02日 03:47

はじめまして。
いつも、楽しく読ませて頂いています。 USA、決勝に行く事が出来ず残念でしたが、これから、ますます成長して行ってくれるだろう。 と、期待しています。
明日の3位決定戦4:30起きして応援します。
真田さんもこれからも頑張って下さい。

投稿者 Sachi : 2006年09月02日 04:36

初書き込みです。
試合後選手みんながさっさと引き上げるなか、メロが一人呆然と立ち尽くす姿がとても印象的でした。
ラスト40秒で急に諦めモード??みたいな雰囲気のディフェンスになったのには驚きました。
やっぱり他チームに比べて雰囲気ゆるい感じだったのが敗因なのかなぁ。

投稿者 yuji : 2006年09月02日 09:21

はぁ~…負けちゃいましたね…

すんげーーーショックです。
市内某所にてスカパーで観てました。

せめて…せめて…もう一寸フリースローが入ってれば…
昨日は、USAこのまま決勝ですね…なんて書いて生意気でした…

3位決定戦(できれば決勝と入れ替えて欲しい組み合わせ…)は点を取りあって、アメリカの勝利を期待してます。

毎日の更新お疲れ様です。

投稿者 bowlinger : 2006年09月02日 09:40

私も会場にて観戦した一人ですが、USA敗退はまさしく唖然でした。。
ハーフタイムには「まだ逆転できるだろう」と気持ちに余裕がありましたが、後半試合が進むにつれ徐々に不安が積み重なっていきました。
ギリシャのシュートがネットを揺らす度、USAのフリースローがリムに弾かれる度にうなだれ、歯痒い点差のまま時間はただ刻々と過ぎてゆくだけ・・。
祈りとともに「ディーフェンス!ディーフェンス!」。残り1分を過ぎても「まだ奇跡はある」と信じていましたが、無情にもそれは叶いませんでした。
しかし、後々冷静になって考えるとギリシャはいいチームだった。会場はUSAファンが大半だったが、ギリシャの好プレーに歓声があがることもしばしば。真田さんが書かれている通り「USA以外の国のバスケのかっこよさに、気づき始めている---」という雰囲気は少なからずありました。
USAが負けたのは残念でしたが、2試合目のスペインーアルゼンチン戦を含め、バスケットボールのゲームとしてはこれ以上にないほどの濃い内容を満喫できたと思います。
さあ、USA今日は日本でのラストゲーム。しっかり3位取って帰国してちょうだい。今日も応援に行きます!

投稿者 blue-dragon : 2006年09月02日 12:28

USAチームの金メダルかけた姿が見たかった...残念です。

負けてしまうと途端に、コービーがいたらとか、ビラップスやアリーナス、マリオンがやっぱり必要だったとか、そういう事を言い出す人達がいて彼らは辛いだろうと思います。国に帰ってからも「またか」みたいに責められるのでしょうね。
でもここはひとつ、2004年のアイバーソンUSAチームが、敗戦のショックを乗り越えて銅メダルを獲得したように、なんとかクサらず、今日の試合に望んでほしいです。アルゼンチンの選手たちも同じ気持ちだろうし、次も厳しい試合になるだろうと思います。
昨日の試合後半で、デルフィノがシュートがひとつも決まらずファールアウトでベンチに下がった時、頭からタオルをかぶってうなだれていたのが忘れられません。
またその一方で、足を痛めてチームの運命をベンチから見守るしかできなかったガソルが、勝利が決まった瞬間涙を流していた姿にも感動しました。
これが勝負の世界なんですね。
今回のUSA選手達はまだ若いから可能性はいっぱいあるし、この悔しさを北京につなげてほしいと思います。

投稿者 小梅 : 2006年09月02日 12:31

「金メダルが近づいた」なんて甘かったですね。今までは、チームワークが悪かったとかモチベーションが低かったとか、負けた理由が考えられましたが、今回は“運が悪かった”としか思えません。けが人がいなければ、ギリシャの3Pがあんなに決まらなけば・・・
 アメリカにはずっと「圧倒的に強い存在」あり続けて欲しかったですけど、もう無理だと思い知らされました。

投稿者 マル : 2006年09月02日 14:02

この試合はやはり個人技のUSAvs組織のGREと言った構図じゃなかったでしょうか?
この試合で感じたのは、スポーツなんでもそうだけど、
走らなきゃダメって事ですね。
USAは割りとディフェンスへの切り替えがスローで、
そこを突っ込まれた気が…
GREはとても確実なバスケ。
今のUSAが気持ちを切り替えられるか?…
同じバスケをしているとメダルは無理な気が…
北京では派手さを消して、地味でも良いから確実なバスケをして欲しいもんです。

投稿者 エアジャイアン : 2006年09月02日 14:11

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