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野口純正(のぐち・よしまさ) 兵庫県淡路島生まれ。小学校5年生の時から陸上競技やその記録に興味を持ち始め、以来、陸上競技ひと筋の人生を送る。陸上競技マガジン元編集長。国際陸上競技統計者協会(ATFS)会員。日本オリンピック委員会・専任情報・科学スタッフ(陸上競技担当)。日本陸連では競技運営委員会競技部委員(記録担当)と長距離・ロード特別対策委員会委員を務めるほか、大阪世界選手権・国際グランプリ大阪大会・日本選手権・スーパー陸上では競技場内ミニFM放送の解説を担当。世界的にも高く評価されている記録に関する知識や分析能力だけでなく、陸上競技全般に豊富な見識をもつ。現在、東京学芸大学中長距離ブロックコーチ。当人いわく「10年ほど前までヘッポコ長距離選手」でもあった。

年度別世界リスト1位に輝いた日本のマラソン選手

11年3月01日 [16:29]

 マラソンシーズンもいよいよ終盤。国内のビッグレースは「びわ湖(3月6日)」と「名古屋国際女子(13日)」を残すのみとなり、15日にはテグ世界選手権の代表選手も発表される予定です。

 2010年の日本のマラソンは、男子の最高記録が藤原新(29=レモシステムRC)の2時間09分34秒で世界リストの102位。女子は赤羽有紀子(31=ホクレン)の2時間24分55秒で世界21位。残念ながら男子は太平洋戦争中の43~45年を除いて史上初めて年次別の世界100位以内に入れず、女子も20位以内に入れなかったのは、女子マラソンが一般的になったこの30年あまりで初のことになってしまいました。

 ですが、過去には「世界リスト1位」に輝いた選手も出ています。今回はそのデータを紹介しましょう。

(表).マラソンの年度別世界リスト1位になった日本選手
<男子>

(西暦年) (記録)  (氏名)  (世界2位の記録) 
1924年  2時間36分10秒  金栗 四三  2時間40分20秒  森 安平 
1932年  2時間31分31秒  矢萩 丹治  2時間31分36秒     
1935年  2時間26分42秒  孫 基禎  2時間26分44秒  池中 康雄 
1936年  2時間28分32秒  孫 基禎  2時間31分23秒2     
1961年  2時間18分54秒  中尾 隆行  2時間18分54秒2     
1965年  2時間12分00秒  重松 森雄  2時間13分41秒  寺沢 徹
1978年  2時間09分05秒6  宗 茂  2時間10分14秒      
1987年  2時間08分18秒  中山 竹通  2時間09分50秒  谷口 浩美
1991年  2時間08分53秒  森下 広一  2時間09分12秒  中山 竹通

<女子>

2004年  2時間19分41秒  渋井 陽子  2時間22分35秒 

 ※「世界2位の記録」も日本選手の場合は氏名を記載した。

 上記の通り男子が8人で9回、女子は渋井陽子1人です。

 1935年の孫基禎の2時間26分42秒は当時の世界最高記録でした。同じ35年3月31日に鈴木房重が2時間27分49秒0、4月3日には池中康雄が2時間26分44秒、それを孫が11月3日に2秒更新するというふうに、7カ月ほどの間に日本選手が3度も世界最高記録をマークしました。また、重松森雄の2時間12分00秒も世界最高記録で、64年の東京五輪でアベベ・ビキラ(エチオピア)が出した2時間12分11秒2を破りました。

 なお、アメリカ人と結婚して国籍は日本ではなかったものの、もともとは日本人のゴーマン美智子が73年に2時間46分37秒(当時、世界最高)で、堂々の世界1位に輝いています。

 このところケニアやエチオピアを中心とするアフリカ勢が世界のマラソン界を席巻していますが、是非とも日本選手にも頑張ってもらいたいものです。

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