2008年9月30日
チーム愛称は「ジェフ」運命感じて努力
千葉の元チーム統括本部長が先進の地で活躍している。フランス1部リーグ・グルノーブルの祖母井(うばがい)秀隆代表(57)は、昨季GMとしてクラブを初の1部昇格に導いた。経営責任者になった今季は、チームが開幕から上位争いに加わるなど、らつ腕をふるっている。欧州主要リーグ1部では初めての日本人首脳として、クラブを切り盛りする同代表の奮闘ぶりを、代表自らの言葉で伝えます。
日刊スポーツの読者のみなさん、はじめまして。グルノーブルの祖母井秀隆です。チームは27日、名門パリSGにアウェーで1―0と勝つことができました。これでUEFA杯出場圏内の4位に浮上しました。クラブ初の1部ながら、上位争いを続けることができています。
現場は順調なスタートを切ったのですが、我々経営者は、実は開幕前に大きな試練を迎えていました。リーグの経営監視委員会から「1部を戦う上で経営に不安がある」と指摘され、1部昇格を取り消されそうになったのです。問題として指摘されたのは、04年に日本のIT関連企業インデックス社が経営参画して以来、高額の削減可能な出費があったこと。クラブはマゼ前会長に退任していただくことを決め、経営環境を変えたことで昇格が認められました。僕が代表職についたのは、そういった流れがあったからです。
日本人関係者の紹介でGMに就任した昨季から1部昇格までも、道のりは厳しかった。まず前シーズン5位と好成績を残したプリカン監督に退いていただき、現役時代にオシムさんの教えを仰いでいたボスニア人のバズタレビッチ監督を招きました。監督だけは自分がよく知っている人物を選ぶという、千葉時代からのポリシーに従ったのですが、これがサポーターの猛反発を呼んだ。フランス人の経営陣とも意見が一致せず、思うようにクラブを動かせない歯がゆさも味わいました。
それでもサポーターと直接対話することで、だいぶチームの方針をご理解をいただけるようになりました。昇格の際にスタンドから「ウバガイ」コールをいただいたのは、サッカー人生の中でも最も良い思い出の1つです。今季からは、1部のソショーでクラブ経営のエキスパートだったピエール・バンティエ氏を会長代理として招くこともできました。有能な現地の方たちとの共闘体制も、ようやく整いました。
グルノーブルの愛称は、僕がかつて在籍した千葉と同じ「ジェフ」。ここで仕事をすることには、何か運命的なものを感じています。この大事なクラブを、何とか1部残留に導けるよう、精いっぱい努力していきたいと思います。(グルノーブル代表)
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