2009年06月04日
2位通過なら監督交代検討を
<セルジオ越後・沢登正朗「2番勝負」:(2)>
W杯最終予選3連戦を前に、セルジオ越後氏(63)と沢登正朗氏(39)は「全勝」を日本代表のノルマに掲げた。日刊スポーツ評論家による「2番勝負」の第2回。来年6月に南アフリカで開幕する本大会まであと1年、岡田ジャパンが目指す4強入りのためにも、この3試合の重要性を強調した
-W杯出場が決まれば、いよいよ本大会に向けての強化が始まります
越後 まずウズベキスタン戦から始まる3連戦が大切。1位で本大会に行くには、3連勝しかない。1位で勝ち上がれないようでは、W杯では戦えない。チームの予選突破は2位までだけど、2位は監督の合格ラインじゃない。1位なら岡田監督で(南アフリカに)行くのは大賛成だけれど、2位なら本大会も岡田監督でいいのかという議論が必要になるね。
沢登 確かに1位で行かないと意味がないですね。たとえW杯出場が決まっても残りの試合が重要。目標はW杯出場ではなく、W杯で勝つことですから。そのために、アジアの中でできることをきっちりやる。カタール相手にはホームで力の差を見せつけないといけないし、オーストラリアにも勝たないと。結果はもちろん、内容も問われます。
越後 特に最終戦は絶対に勝たないと駄目。ドイツ大会はオセアニア代表のオーストラリアに負けたから1次リーグで敗れた。それ以来、勝っていない(1PK戦勝ち含む2分け)のだから、今回はチャンス。勝ってW杯に行かないと、ドイツ大会と変わらない。それでは行く意味がなくなる。
沢登 移動もあって厳しい3連戦になるけれど、いいコンディションで臨むことです。若い選手にも出場機会があると思うし、その選手が活躍すれば選手層も厚くなる。人が変わっても同じサッカーができるように。チーム底上げのチャンスだから、大事にしたい。選手にとっては消化試合などないし、そう思っている選手もいないですよ。
-W杯出場が決まったとしたら、その後の強化も重要になってきます
越後 今、代表の試合は強化になっていない。外に出て、強いところとやらないと。いくら弱い相手に勝っても、それは力にならないね。強い相手にコテンパンにやられて、初めて何が足りないか見えてくる。ゴルフだって同じでしょ。いいショットの後は復習しない。ミスショットした後は、もう1度クラブを振ってみたりするじゃない。
沢登 非常に分かりやすい例えですね(笑い)。確かに、ぬるま湯の中でやっていても駄目。厳しい環境の中で戦う。それが強化。国内でやっても、なかなかベストメンバーは来ない。ならば、アウェーの試合を少しでも多くする。W杯では主導権を握れる試合など少ない。いや、ないかもしれない。そういうシミュレーションをしておかないと、本番では戦えません。
越後 日本はまだ強豪を呼べる立場じゃない。こちらから行って、金を払って相手をしてもらわないと。チャーター便なんて、まだ早い。その金をほかに使うんだ。出て行って、頼んで強国と対戦する。金はかかるけれど、そのためのスポンサーなんだ。協会も考えなければいけないよ。
-W杯ベスト4という目標は可能でしょうか
越後 無理、無理。まあジーコ監督もドイツ大会の前に「世界を驚かせる」と言ってたからね。絶対は
ないけれど、今の日本は世界との差があり過ぎる。代表チームの実力以上に、組織の問題がある。Jリーグのレベルだって高くない。まずは、サッカー界全体が少しでも世界に近づくことが先決だろうね。
沢登 僕も難しいとは思います。でも、目標は高く持った方がいいですから。日本がサッカーの質の部分で進化しているのは間違いない。ただ、当然世界も進化している。差が詰まったかと思えば、さらに開いていたりする。岡田監督のサッカーは悪くないと思う。もちろん、これから先が重要ですけれど。日本は技術的にはかなり高い。あとはスピード。パススピード、スピード持久力、判断のスピード。それを早くしないと。それから、ずる賢さかな。そういう点も経験していかないと駄目ですね。
越後 もちろん、可能性がないわけじゃない。ただし、ピッチ上だけ頑張っても無理。本気で勝ちたいなら、何人もの優秀な外国人選手に日本国籍を取らせることまで考えないと。ドイツだって、フランスだって、世界中の国が当たり前のようにやっている。日本にもそれができるかどうか。世界の4強を狙うというのは、そういうことだよ。(聞き手 荻島弘一、藤中栄二)
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- セルジオ越後(せるじお・えちご)
- 1945年(昭和20年)7月28日、ブラジル・サンパウロ市生まれ、日系2世。18歳でサンパウロの名門クラブ「コリンチャンス」とプロ契約。右ウイングとして活躍し、ブラジル代表候補にも選ばれる。1972年来日。藤和サッカー部(現:湘南ベルマーレ)ではゲームメーカーとして貢献。辛辣で辛口な内容とユニークな話しぶりにファンも多く、各地の講演活動も好評。
- 関連ホームページ
- (株)パスインターナショナル「セルジオ越後」ページ
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