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2010年3月03日

批判すべて受け止めろ

 東アジア選手権の韓国戦で日本代表は全力で戦うことなく惨敗した。当然のように、ファン・サポーター、マスコミから厳しい批判が巻き起こった。私はそれらの批判すべてをそのまま受けとめるべきだと思う。戦う姿勢が見えない日本代表の試合に、誰しもがいらだち、ふがいなさや怒りを感じたことだろう。

 中でも私が納得できなかったのがトラップだった。トラップに、逃げ腰の選手の心の有りようが如実に表れていた。試合中ずっと気にしていたのだが、どの選手も、どの場面でも、トラップの方向は横か、後ろだった。後ろに引くようにボールを止めていた。

 前に向かってトラップをしない。敵から逃げているように映る。前に立つ敵を抜くには、当然自分の前にボールを置き、相手DFとの間合いを詰めなければならない。気持ちが逃げているから、最初のプレーとなるトラップも腰が引けている。それではシュートどころか、攻め込むことすらできない。2点を追う後半になっても、その状況は改善されなかったことに、私は強い憤りを覚えた。

 オフ明けだとか、ゲーム勘が戻らないとか、そういう理由はこの際すべて外して考えてほしい。全力でプレーをしたのか。何が何でも韓国に勝とうと、チームが一丸となっていたのか。私はシンプルに考えて、勝とうとする気迫が伝わってこない日本代表に大いなる危機感を抱いた。

 韓国戦では闘莉王が退場になったがこれはもう論外だ。相手選手に挑発された末に我を失ったのだろうが、そんなことでは激烈なW杯の本番で冷静なプレーはできない。自分が退場した後、チームがどれだけ無残なありさまになったのか、闘莉王には深く自分自身を戒めてもらいたい。

 本戦まで時間はない。この危機的状態で、岡田監督と選手がどれだけ性根を入れてバーレーン戦に取り組むかを、厳しい目で見守りたい。バーレーン戦でファン・サポーターを納得させる試合ができないようなら、もう終わりだという強い覚悟でピッチに立ってほしい。

 今は日本代表に向けてありとあらゆる批判が向けられている。しかし、この罵詈(ばり)雑言からはい上がるしかない。言わせておけばいい、そういう気持ちではだめだ。このどん底から、なんとしてでもはい上がってやる、そういう気概が今こそみんなに必要だ。


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川淵三郎「キャプテントーク」
川淵三郎(かわぶち・さぶろう)
 1936年(昭11)12月3日、大阪・高石市生まれ。早大時代の58年に日本代表に初選出。卒業後に古河電工に入社し、64年の東京五輪に出場、72年に現役引退した(国際Aマッチ26試合8得点)。古河電工、日本代表監督を歴任し、91年にはJリーグ初代チェアマンに就任。02年には日本協会会長となり3期6年務めた。7月から同協会名誉会長。現在、日本サッカーミュージアム館長も兼務している。

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