サムソン雪辱のV/スプリングS
◇19日=中山◇G2◇芝1800メートル◇3歳◇出走16頭◇3着まで皐月賞優先出走権
いぶし銀・石橋守騎手(39)が、メイショウサムソン(牡、栗東・瀬戸口)を重賞ウイナーに押し上げた。持ち味である勝負根性を最大限に引き出し、2歳王者などに雪辱。二人三脚で皐月賞制覇を狙う。2着フサイチリシャール(牡、栗東・松田国)、3着ドリームパスポート(牡、栗東・松田博)と、実績馬が上位を独占した。
3頭が横一線に並んでのたたき合い。メイショウサムソンの外からフサイチリシャール、内からドリームパスポートが襲いかかる。「またか」。石橋守の脳裏に不安がよぎる。東スポ杯2歳S、きさらぎ賞で敗れた相手。だが、今回は違った。「接戦になれば強い馬だから」。パートナーを信じて、追って、追って、追いまくった。最後は気持ちの勝負。絶対勝つ! この強い思いが伝わった。再度、闘志に火がついたサムソンが差し返す。首ひとつ抜け出したところがゴールだった。
石橋守は2歳時から追い切り日以外でも調教にまたがっている。「1度も乗り替わることなく、ここまでこさせてもらってすごく感謝している」。長所も短所も知り尽くしていた。「外枠すぎたんで少し心配だったが、行けと言っても掛かる馬じゃないから」。うまく出ると、道中は3番手の外で内を見ながら進んだ。接戦に持ち込むため、4コーナー手前で他馬よりひと足早く気合を付けた。坂上で先頭に立つと、外から迫るリシャールに馬体を寄せて、ドリームが来ると内にも意識を向けた。「切れる脚は物足りないけど、そこをカバーするのがおれの仕事」。いぶし銀パワーがさく裂した。
「最初、サムソンは手前の替え方がぎこちなかったんだ。それを石橋が付きっきりでやってくれてね。彼を信頼しているよ」と瀬戸口師は言う。95年、石橋守が最初に皐月賞へ騎乗したのは、同厩舎のオグリワンだった。あれから11年。今年が最後のクラシックとなる名伯楽に恩返しする時がきた。【和田美保】
メイショウサムソン▽父 オペラハウス▽母 マイヴィヴィアン(ダンシングブレーヴ)▽牡3▽馬主 松本好雄▽調教師 瀬戸口勉(栗東)▽生産者 林孝輝(北海道浦河町)▽戦績 9戦4勝▽総収得賞金 1億2953万6000円
[2006年3月19日 紙面から]
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