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社内のパチンコ ・パチスロ好きの有志が集って2010年(平22)8月16日に発足。土日、祝日、平日の会社帰りといった、限りある「サラリーマンタイム」での勝利をつかむのが目標。主な活動拠点は東京都内だが、場合によっては遠征もあり。

【コラム】131回転目「生活とギャンブル」

13年3月01日 [19:18]

 こんにちは、K松です。パチンコ・パチスロに限らず、ギャンブルというカテゴリに関わる人にとって注目の話題があります。兵庫・小野市の生活保護費、児童扶養手当についてです。簡単に言うと「もらったお金はパチンコ、競馬、競輪みたいなギャンブルに使っちゃダメ」という条例案が27日、市議会で提出されました。これに関して、インターネット上をはじめ「そりゃそうだろう」「娯楽の線引きが難しい」など、賛否で意見が入り乱れています。非常に難しい話ですが、このコラムでも触れておこうと思います。

 私自身、生活保護費や児童扶養手当について詳しくはないですが、世間一般のイメージからすれば「生活に困っている人に、国や自治体から出るお金」というものだと思います。資産もなく、働くこともできず、どうやっても生活することがままならない。そんな人を救うためのものでしょう。そう考えると「生きていくのにギリギリな人がギャンブルなんて...」ということで、条例案賛成派になるわけです。

 では、次にこの場合の「生活」とは何かを考えます。やっぱりこれも世間のイメージなら衣・食・住のワードを想像するところでしょう。ただ、そこからは動物と人間の違いもあります。寝て、起きて、食べて、また寝る。これが人間の生活かというと、疑問を抱く人も多いでしょう。単純に「生きる」という行為から「暮らす」にするための色付けが必要になり、そのひとつが趣味・娯楽であったりするわけです。

 2年前の東日本大震災の時にも話題になりましたが、趣味・娯楽は、生きるためだけなら不要不急なものです。ですが、長く人間として暮らしていく上で、本を読んだり、絵を描いたり、映画を見たりすることで、それは豊かにもなっていきます。震災の時でも衣料品や食料品の後は、子ども向けの玩具や本などが求められたと聞きます。より人間らしく生きていくためには"必要な無駄"もあるということでしょう。

 さて、話をパチンコ・パチスロを含めたギャンブルに向けます。イメージはものによって違えど、これもひとつの娯楽。あえて分類するなら、心を豊かにというよりは、心に刺激を与える部類になります。他の娯楽と違って勝ち負けがあったり、依存の問題があったりと、負のイメージもつきまといます。「負け過ぎて生活もままならなくなった」人も実際にいるだけに、今回の条例案にも賛成派が多いのでしょう。とはいえ、娯楽という括り方をするなら、ゲームやテレビから性風俗まで、かなり広範囲になってしまいます。どういう理屈でギャンブルを娯楽から切り出すのかが、個人的には興味深い点でもあります。

 誤解があってはならないのは、パチンコ・パチスロにしろ競馬にしろ、業界側はファンが生活モデルを崩してまで遊んでもらうことを望んではいません。負け過ぎて首が回らなくなれば、いずれその人はいなくなります。また、先に述べたように負のイメージのニュースも増えてしまいます。理想はファンの人々に適度に楽しんで少しずつ負けてもらうことです。今回の生活保護費の件であれば、そんな貴重なお金を使ってまで遊んでもらうのではなく、それなりに収入がある人が遊んでくれた方が、業界にとってもいいはずです。また、売り上げ面から考えても、収入がある人の方が遊技代も多いことが想像されます。生活保護費からくる売り上げで支えられるような業界だとすれば、そう先は長くないと言わざるを得ません。

 今回の件、個人的には賛成派と言っていいでしょう。ただ、単に「生活保護費や児童扶養手当でギャンブルなんかさせるな!」というのではありません。生活保護費まで使ってしまうようなギャンブル依存、もしくはそれに近い人々を、行政がどうやって「保護」するのかを見てみたいからです。逆にそれができず、むやみに生活から娯楽を奪うようになるのであれば反対です。いずれにしても、今後の生活とギャンブルの関係性を見る上で重要な事例になるだけに、注意して見ていきたいと思います。【K松】

(業界コラム)

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