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社内のパチンコ ・パチスロ好きの有志が集って2010年(平22)8月16日に発足。土日、祝日、平日の会社帰りといった、限りある「サラリーマンタイム」での勝利をつかむのが目標。主な活動拠点は東京都内だが、場合によっては遠征もあり。

【コラム】105回転目「くぎ文化の危機」

12年8月17日 [19:34]

 こんにちは、K松です。みなさん、お盆休みはゆっくりできましたか? ホールに行かれた方も多いのではないでしょうか。ただ来週、再来週とパチ・スロでビッグタイトルが出ることもあり、今週は苦戦したという声もありましたね。さて、今週は業界的にもお盆休みで動きはそれほどなかったのですが、この先大きな変革に迫られてるという話が出ています。キーワードは「くぎ」。今回はパチンコの命とも言えるくぎと規制についてのお話です。

 近年、ますます派手になる筐体(きょうたい)や液晶の演出に目が行きがちですが、パチンコといえばやはりくぎです。微妙な並び、向きだけで、出玉も大きく変わってきます。ホールには「くぎ師」と呼ばれる人がいて、毎日のように微妙な調整もしてきました。それだけに、パチンコユーザーはスタートチャッカー上の「命くぎ」を筆頭に、くぎをチェックして回る台を探してきたわけです。ただ、先日発表された規制の明確化により、くぎについての表現がほとんどできなくなる可能性が出てきました。

 まず先に言っておくと、ホールがくぎを調整することは、本来はルール違反です。そもそも「メーカーから納品されたものを、そのままの状態で使う」ことが大前提。よって、調整は厳密には改造にあたります。ただ、このあたりは暗黙の了解というか、目をつぶってもらっていたというのが実情でした。ところが、先日の規制の明確化で、射幸心をあおる(出玉を示唆する)表現が、今まで以上に厳しくチェックされるようになりました。そこで引っかかったのが「甘くぎ」です。

 そもそも調整してはいけないはずのくぎ。ならば広告にも「甘くぎ調整」なんて表現もNGという理由です。今までは目をつぶってもらっていたフレーズも、使えなくなってしまいました。今はまだそこまで厳格に取り締まられてはいませんが、近い将来ホールがくぎをまったく触れなくなる可能性もあります。こうなるとメーカーが納品してきた台のくぎが渋ければ渋いまま、甘ければ甘いまま。ホールが売り上げを調整することすらできなくなってしまいます。

 くぎが触れなくなったとしたら、どうやって出玉の調整をするのか。可能性のひとつとしては、パチスロのように内部的に大当たり確率を変える、設定が搭載されるかもしれません。かつて、パチンコにも設定がありました。大ヒット機種「CR大工の源さん」にも、大当たり確率に3段階の設定がありました。すべての台が同じくぎなら、回転数も理論上は同じはず。ホールは大当たり確率の高低を配分して売り上げをコントロールするくらいしかないですからね。

 パチンコ誕生初期、正村竹一氏が作った「正村ゲージ」のくぎ配列は、約65年たった今でも受け継がれています。無数に打たれたくぎには、1本1本に開発者の意志が込められています。また、くぎ師もそれを受けて調整をしてきました。今回の規制明確化によって、もしかするとそんな意志も「射幸心」という言葉とともに封じられ、表現ができなくなってしまうかもしれませんね。【K松】

(業界コラム)

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