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源ヶ橋温泉

「自由の女神銭湯」の番台守るアイデアマン

銭湯写真  屋根の上にシャチホコ、入り口屋根の上には自由の女神像。生野区の源ヶ橋温泉は民間の銭湯として初めて有形文化財に指定された。「文化財指定はお役所がまずは写真を見て選考するらしい。うちの銭湯は写真映りがよかっただけですわ」。番台を守る中島弘さん(64)は謙遜する。

 父である先代・貞次さんがこの地に銭湯を開業したのが昭和12年。当時から 建物の基本的な作りは変わっていない。第2次大戦中も生野区は比較的空襲の被害が小さかった地域で、同銭湯も焼け残った。「戦中、軍人さんが『自由の女神像=アメリカの象徴』だと知らなかったので、問題にならなかった。軍人さんだけでなく、当時の人は誰もそれが自由の女神なんて知らなかった。わたしも先代も含めて誰もね」。
 先代は頑固一徹を地でいくタイプで、よく弘さんと衝突した。「ただ、銭湯経営に関する哲学とノウハウを持っていた。業界の信頼も厚かった」。一方で、弘さんが銭湯逆風の時代を見越して新しい提案をしても、聞く耳を持たなかった。それでも「亡くなる2年前に、お前の言う通りの時代になって来たなあ」と初めて意見を受け入れてくれた。「認められたようで、そらうれしかった」と懐かしそうに弘さんは、はにかんだ。

 そんなご主人の夢は「寄り合いの場としての銭湯復活」だ。「ここ最近、銭湯は風呂に入って急いで帰る人が多い。昔は寄り合いの場で、風呂よりも、出てからの時間が長かった。例えば2階をバー風にして、自分のお酒をストックしてもらったり、お酒の飲めない人はマイ茶でもいい…マイ水とか」。弘さんの熱弁は続く。「今日の疲れを癒し、明日への鋭気とする、そんな場だったはずの銭湯と客に今、ゆとりがないから」。そして、どうすればゆとりが生まれるか弘さんは研究中だ。「脱衣所に文庫棚を作った。お客さんが風呂上がりに読書してくれへんかと思ってね。きっとお客さんにとって善いものになるんちゃうかな」。6月6日の重陽の節句に「菊湯」を業界に提言、実現するなど、アイデアマンの主人は研究家でもあった。

 銭湯は今、客数減少という現実とオイルマネー高騰などの逆風を受けている。外観ばかりに光が当たる「源ヶ橋温泉」だが、この現実を受け止めながら新しい挑戦を止めない主人の存在こそ、全国からのリピーターを魅了し続けるのだろう。

銭湯写真銭湯写真
【住所】大阪市生野区林寺1-5-33
【営業時間】3:00~翌日1:00
【定休日】月曜
【入浴料】390円
【設備】内湯深、水風呂
【最寄り駅】JR環状線・寺田町駅から徒歩5分
【駐車場】無し
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