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2009年6月23日

(15)ゴリの殉職シーンはボスのお礼

80年代の「太陽にほえろ!」のメンバー。左から露口茂、沖雅也、下川辰平、竜雷太、小野寺昭、木之元亮、山下真司。手前はボスの石原裕次郎
80年代の「太陽にほえろ!」のメンバー。左から露口茂、沖雅也、下川辰平、竜雷太、小野寺昭、木之元亮、山下真司。手前はボスの石原裕次郎

 14年間にわたって続いた日本テレビ系連続ドラマ「太陽にほえろ!」は、石原裕次郎のドラマにおける代表作になった。

 1972年(昭47)の放送開始から10年をともにした竜雷太(69)が初めて裕次郎に会ったのは、七曲署捜査一係室のセットだった。ボスこと、捜査一係長の藤堂が裕次郎、竜は豪快で新人をしかりとばす巡査長のゴリこと石塚役だ。

 「高校、大学時代にあこがれて、同じ32インチのパンツを引きずってでもはいていたくらいで、遠い遠い人でした。ドラマでご一緒することになって、32歳で初めてちゃんとお話ししたんですが、すごく丁寧な言葉づかいで、本当に紳士なんですよ。どんな新人に対してもそういう態度だったんです。常に『自分はテレビの世界では新人』と思っていたんじゃないでしょうか」と振り返った。

 映画で育ち、映画で国民的スターになった裕次郎は、当初、テレビドラマに出演することを渋っていた。映画は斜陽の時代を迎えていた。日本テレビプロデューサーの岡田晋吉はテレビの持つ力の大きさを説き、交渉にあたった。そして、承諾は取り付けたが、初めて撮影現場で会った時もまだ、裕次郎はテレビに懐疑的だったという。

 番組が開始すると、たちまち人気になり、ボス、ゴリをはじめ、マカロニ(萩原健一)殿下(小野寺昭)ジーパン(松田優作)らキャラクターにも熱狂的なファンがついた。ただ、裕次郎は映画への思いが強く「太陽に-」も長く続けるつもりはなかった。

 岡田によると竜は、テレビには長く出続けないと意味がない、と進言したという。新人で「これが青春だ」に抜てきされ人気俳優になり、「でっかい青春」「東京バイパス指令」などに主演した竜は、テレビの影響力と流行サイクルの早さを体感していた。「ボスにはボスの覚悟があったから、僕の言葉は関係ないですよ」と笑うが、テレビと映画について話した時のことを覚えている。

 「2年目くらいかな、飲んで話してる時『やっぱりテレビより映画だよ』って何度もおっしゃったんですよ。だから『ボス、僕はテレビで育ってきたんですから、もうそんなこと言わないでください。映画、映画って言わないでください。ドラマで頑張ってほしいんですよ』って、酔って言ったんですよね。ボスは『お前はしつこいなあ』と笑っていましたが、後々、奥さん(石原まき子)が『よく言ってくれたわね』って。ボスは僕に、映画の話はしなくなりましたが。今生きておられたら、やっぱり映画を作って名プロデューサーになってたと思います。『竜ちゃん、こんな役あるんだけど、どう?』って、声をかけてくれるんじゃないかなあ」。

 ドラマで頑張ってほしいと言ってくれた竜に、裕次郎は感謝の気持ちを持っていたのかもしれない。それがゴリの殉職シーンに表れている。(敬称略)
【特別取材班】

 ◆竜雷太(りゅう・らいた)本名・長谷川龍男。1940年(昭15)1月21日、大阪生まれ。日大芸術学部を中退し、米国で芝居を学ぶ。66年、学園ドラマ「これが青春だ」の教師役で人気に。以後、ドラマ、映画などで、活躍を続けている。主な出演作に、ドラマ「金曜日の妻たちへ」「独眼竜政宗」「ケイゾク」「黒部の太陽」など、映画は「燃えろ!青春」「釣りバカ日誌」シリーズ、「20世紀少年」など多数。血液型AB。

 ◆裕次郎と絵画 母親が東京芸大への進学を希望したほど、絵の才能に優れ、裕次郎も幼少時から絵を上手に描いた。スペインの画家サルバドール・ダリの影響を受け、人物画や自画像を残している。映画のロケ先では、空き時間にスタッフの似顔絵を描くこともあった。62年の映画「銀座の恋の物語」では、画家志望の青年を演じた。おいに当たる、兄慎太郎の四男延啓(のぶひろ)は画家。


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