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2011年1月24日

気分は「武士」/紅ゆずる

 入団10年目に入る星組の紅ゆずるは、姿形だけでなく、内面的にも男役を極めたいという。今年、自らに課したテーマは、包容力。折しも、人気漫画が原作の「メイちゃんの執事-私の命に代えてお守りします-」(29日~2月8日、宝塚バウホール)で、バウ単独初主演が決まり、お嬢様を陰に日なたに支える執事役に臨む。東京公演は2月15~21日、日本青年館大ホール。

真剣な表情でインタビューに答える星組の紅ゆずる
真剣な表情でインタビューに答える星組の紅ゆずる

 10年目の節目に、バウ単独初主演が決まった。人気漫画を原作に、両親を亡くしたお嬢様・東雲メイ(音波みのり)を全力で支える執事を演じる。まさしく包容力を求められる役柄。子供のころからの蓄えを発揮するとき。とりこになっていた時代劇の精神世界だ。

 「男役であることを前提に(日々を)送ってきたんですけど、それに加えて、ちょうど、これからは包容力を出せるようになりたいと考えていました。小さい時は、ひたすら『暴れん坊将軍』が好きでした。今見ても、おもしろいなって思うんですけど、男同士のつながり、ぶつかり合いは、舞台にも参考になりますね。だいたい同じようなパターンなのに、くるぞ、くるぞってわくわくして見てました」。

 「桃太郎侍」「銭形平次」「必殺仕事人」シリーズにも魅了された。悪は必ず滅びる勧善懲悪の筋立て、一方では揺るぎない封建社会の序列。ときには不条理であっても、上に仕える下の者は立場をわきまえなければ、生きることが許されない。セリフも表現も、必然と現代劇よりもオーバーになる。

 「『必殺仕事人』なんて殺し方まで分かってるのに、わくわくドキドキ。でも、今になって思うと、衣装も豪華で、楽曲に厚みがある宝塚に通じるものがあったんです。(時代劇は)ナチュラル芝居では浮いてしまいますもん。宝塚も同じ」。

 男役としても、自身のイメージの中に、何よりも生きざまを重視した武士としての姿がある。「日本のために動くとか、男の人の熱いものを(時代劇から)すごく感じるんですよね」。

 節目の年を前に、昨年は歌舞伎公演も見て、男役としてのあり方を考えていた。そんな折、舞い込んできた今作の執事役。武士も執事も、滅私奉公という意味では、共通点もある。

 「そうです。最初、執事? って思ったけど、奥が深い。キャラクターを先立たせることばかり考えてきましたが、そうではなくて、内面も含めて、どれだけお芝居にリアリティーを持たせるかが大事なんだと思うようになりました」。

 公演が決まって、原作も読んだ。普段、漫画はあまり読まないというが、両親を亡くした悲劇の設定ながらも、親の死後、突如として家柄が富豪だったことを知り、お嬢様として暮らすことになる東雲メイの奮闘ぶりは、コメディーそのもの。原作に引き込まれ、あっという間に読破した。

 ただし、けいこには悪戦苦闘中。フェンシング場面の振り付けを入念に行い、初日まで残り1週間を切って、やっと芝居部分のけいこに入ってきた。

 「フェンシングでデュエロ(決闘)が3回あるんです。(脚本・演出の)児玉(明子)先生から『あなたが5人くらい必要だわ』って言われました」。

 実際のけいこは駆け足であっても、メンタル面での準備にぬかりはない。メイを演じる音波とは連日、意見交換を欠かさず、場面ごとの感情の動きを確認する。メイお嬢様を大切に思う執事役だけに、普段から下級生の音波を「大切な人」と思い、接している。

 「私が上級生であっても、押しつけるようなことはしたくない。けいこが終わってから、いつも2人で話します。彼女の考えを聞いた上で、決めたい。日常から『すごくかわいいな』『大切な相手役だな』って思いながら過ごしてます」。

 どっぷりと、身も心も役柄にはまって、10年目イヤーをスタートさせる。【村上久美子】

 ◆メイちゃんの執事-私(わたくし)の命に代えてお守りします- 漫画雑誌「マーガレット」に連載中の同名漫画のミュージカル化。四国の田舎で暮らす女の子東雲メイ(音波みのり)は、交通事故で両親を亡くす。本家から迎えに来た執事の柴田理人(紅ゆずる)から、父親が大富豪の後継者であり、その死によりメイが正式な後継者であることを聞かされる。一夜にしてお嬢様となったメイは、聖ルチア女学園に入学し、淑女教育を受ける。同学園は、女子生徒1人につき、執事が1人つく究極のお嬢様学校だった-。

 ☆紅ゆずる 8月17日、大阪市生まれ。東大谷高を経て、02年「プラハの春」で初舞台。星組に配属。入団7年目のラストチャンスだった08年「スカーレット・ピンハーネル」で新人公演初主演。昨秋は「愛と青春の旅立ち」で、物語の鍵を握る海軍士官学校生・シド役としてトップスター・柚希礼音の親友を演じた。身長173センチ。愛称「さゆみ」「ゆずるん」。


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夢の舞台を創り続けて90年あまり。時代とともにスターを生み、話題作を手掛けてきた宝塚歌劇団。華やかなステージを作り続ける裏側で夕カラジェンヌは日々、厳しいけいこと競争の中で切磋琢磨を続けている。連載「プレシャス! 宝塚」では、そんな夕カラジェンヌの横顔を伝えます。

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