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2010年6月14日

思い残すことない/愛原実花

 25日に開幕する次回作「ロジェ/ロック・オン!」(7月26日まで)で退団を決めた雪組娘役トップ愛原実花。タカラヅカきっての演技派娘役として人気を集めたが、トップに就任してからわずか1年での退団。今回のさよなら公演もトップスター水夏希とのダブル退団で注目度は高まる一方だ。愛原は「自分のサヨナラというよりも水さんの集大成への責任を感じています」と、タカラヅカの娘役らしい責任感を漂わせ、完全燃焼を誓った。

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トップスター水夏希とともに次回公演「ロジェ」で退団する愛原実花。「自分のさよならよりも水さんの集大成への責任感でいっぱい」と話す

 最後の作品はタカラヅカらしくない? ハードボイルドなミュージカルになりそうだ。第2次大戦後にユダヤ人として生まれ、家族が受けた迫害への復讐(ふくしゅう)を果たそうとする“強い女”。愛原も「難しいけどやりがいがあります。最後なのに、また新たな挑戦ができる。本当にすごく幸せだと思います」と静かに決意を語った。

 入団当初からダンス力で注目を集め、演技力に磨きをかけトップ娘役に就任したのは昨年6月。わずか1年での退団には惜しむ声が多いが、本人は随分前からこの時期での退団を決めていたという。「自分の中では随分前から退団へのカウントダウンが始まっていて。そういう覚悟は早いうちからできていたんですよね。それこそ前の公演から意識していましたし」と明かした。

 誰もが“最後の思い出”として大切にする「さよなら公演」。しかし、自分のさよなら以上に同時に退団するトップスター水への思いが強いという。「自分のトップお披露目の時もそうだったんですけど、役を演じること、センターに立つことに必死だったんです。だから今回も“さよならだから”っていうことよりも、役としてどう息づけるか、特に水さんの集大成なんだ、ということに重きを置いている感覚です」。男役に寄り添うことが大前提の娘役を地で行く覚悟だ。

 劇作家・つかこうへい氏(62)の長女として生まれ4歳からバレエを習ってきた。タカラヅカが大好きで学校帰りに東京宝塚劇場に通い、当日券目当てに並んだこともある。小さなころからの夢をかなえ順調に成長していく娘を、厳しいことで知られるつか氏も優しく見守ってきた。

 新人公演で初ヒロインを演じた時も、客席で静かに見守ってくれた父は、今回の娘の大事な決断も静かに笑って背中を押してくれた。「“あの時も、みなこ(愛原)は全部自分で決めてしまったからね”って。私、割と退団もすっぱり決めてしまったんで両親にも事後報告だったんです」。

 「あの時」とは、宝塚歌劇団を受験しようと決意した時のこと。「私、タカラヅカに入りたいって時も全部自分で決めちゃって。両親からは『高校を中退して関西に行っちゃうの?』って言ってましたから」。父は今回の退団のことも、その驚きになぞらえ、励ましてくれたという。

 入団して7年。トップ娘役としてわずか1年。全力で駆け抜けた。「想像もできなかった素晴らしい立場(娘役トップ)になれたこと、まずタカラヅカに入れたこと自体夢みたいだった」と話す。ゴールラインを決めた今、何げないことに寂しさを感じるそうだ。

 「宝塚大橋を歩いている時とか、音楽学校の制服を着た子を見た時とか、何げない風景でふと“寂しいなあ”って思ったりするんですよね。でも、自分の中では心の準備が早くからできていたので、思い残すことなくできると思います」。真っすぐ前を見据え、役と同じように凜(りん)とした強さを携え、完全燃焼を誓った。

 ◆ミュージカル「ロジェ」 幼い日、見知らぬ兵士に家族の命を奪われたロジェ(水)は、インターポールに身を置きながら、家族への復讐(ふくしゅう)を誓い個人的に捜査を進めていた。一方、ユダヤ人として生まれたレア(愛原)は、第2次世界大戦後も繰り返されるユダヤ人への差別、家族が受けた強制収容所での仕打ちに憎悪を抱えて生きていた。偶然出会った2人は同じような境遇に親しみを覚える。やがて、心を通わせながらも2人は予期せぬ事件に巻き込まれていく。ショー「ロック・オン!」との2本立てで7月26日まで。

 ☆愛原実花(あいはら・みか)12月14日生まれ、東京都北区出身。日本女子大附属高を経て04年「スサノオ」で初舞台。その年の阪急電鉄初詣でポスターモデルを務めた。得意のダンス力で入団当初から注目の存在で08年2月「君を愛してる」で初ヒロイン。同年5月には「凍てついた明日」でバウホールでの初ヒロインを務め卓越した演技力を見せる。昨年6月、退団した白羽ゆりの後を受け雪組トップ娘役に。身長163センチ。愛称「みなこ」。


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夢の舞台を創り続けて90年あまり。時代とともにスターを生み、話題作を手掛けてきた宝塚歌劇団。華やかなステージを作り続ける裏側で夕カラジェンヌは日々、厳しいけいこと競争の中で切磋琢磨を続けている。連載「プレシャス! 宝塚」では、そんな夕カラジェンヌの横顔を伝えます。

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