2009年7月27日
初日に向けて必死なんですぅ/愛原実花
雪組の新娘役トップ・愛原実花のお披露目公演「ロシアン・ブルー/RIO DE BRAVO!!」が31日に開幕する。ダンスが得意で演技派としてならした彼女だが、今回の大抜てきに「今は自分のことでいっぱい、いっぱい。大劇場でこんなにセリフいただいたこともないし。初日に向けて必死なんです」とまだまだ初々しい。父親で劇作家つかこうへい氏も主演娘役の就任に「すっごい喜んでくれた」という。不安と期待が交錯する現在の心境を聞いた。
- 「今は自分のことでいっぱい、いっぱい」と語る雪組の新娘役トップの愛原実花
涼しげなノースリーブのワンピースに、軽くウエーブがかかったロングヘア。「今はもう与えられたことをこなすのにいっぱいいっぱい。初日に向けて必死なんですぅ」と訴える姿が初々しい。
前娘役トップ・白羽ゆりの後を受け、大抜てきの昇進だった。今後コンビを組むトップスター水夏希にとっても、これまでは「大勢のうちの1人」(水)。経験は決して多くない。新人公演ヒロイン2回、バウホールでのヒロインはワークショップでのわずか1回だけ。新公で初めてヒロインを務めたのもわずか1年半前。しかし、初ヒロインとは思えない堂々とした演技力で注目を集め、ちょうど1年前、バウホールでヒロインを演じた「凍てついた明日」で評価を確実なものにした。
この短期間での“大出世”は誰よりも自分がびっくり仰天したという。内定の知らせを受けたときも「ちょうど劇団の応接室でうかがったんですけど、もう“へなへなへな~”って感じ。漫画みたいに“へた~”って力が抜けていくのが分かりました。あの時の空間は一生忘れないと思います」と、今も興奮気味に振り返る。
父にはすぐに報告した。「宝塚に入った時点で“すごいね”って言われてて、新公のヒロインの時も驚いていた。今回は“まさか!”って。めちゃめくちゃびっくりしていました」。厳しさで知られるつか氏も娘に関しては“フツーの父親”らしく手放しで祝福してくれたようだ。
先日、大劇場で行われたイベント「百年への道」がトップ娘役としての“プレお披露目”だった。プロローグ、トップを切って大階段を下り、割れるような拍手を体感した。「『緊張』っていうのはこういう事を言うんだなと。あり得ないぐらいテンパってまして、舞台袖で水さんが“大丈夫?”って声を掛けるぐらいひどかったらしいんです」。
小さいころからタカラヅカの大ファンだった。学生時代、お小遣いをためては「TCAスペシャル」のビデオを買っていたと言い、「そんなタカラヅカを代表するイベントに自分が出ていること自体スゴい! って思います」。
「どんなに端っこでも大劇場に立ちたい」とあこがれ、舞台に出ることが、ただ楽しかった下級生時代。「お金を払って見に来て下さるお客様に楽しんでもらいたい」とプロ意識に目覚めた新公ヒロイン時代。しかしどこかに「生徒」という甘えがあったという。「今は水さんの横にいてタカラヅカ全体のことを、例えば“95周年だから”って思うことができるようになってきました。もちろん、まだまだですけど今は1日が濃い~(笑)」。
トップスター3年目に突入した水もそんな彼女の奮闘に目を細める。「私はすっごいスパルタです(笑)。でも今日言ったことは明日、必ず直してくる。彼女を相手役にして良かった」。
ヒロインとしての経験は少ないが無限大の可能性を秘めたニューヒロインだ。
◆「ロシアン・ブルー」 舞台は米ソが対立する以前の1930年代モスクワ。舞台芸術家の訪問団を率いてアメリカの下院議員アルバート(水夏希)がモスクワにやってきた。それを迎え入れるソ連の女性官僚イリーナ(愛原)。アルバートはこの訪問で成果を上げ上院議員に転出したいと考えていたが「鉄の女」と異名を取るイリーナは彼をスパイと疑い監視の目を緩めない。何かといがみ合う2人だったが、そんな2人が実は魔法使いと魔女の末裔(まつえい)だった…?!それぞれの思惑を胸に2人が作った「ほれ薬」があらぬ騒動を巻き起こす。愛原の役どころはバリバリのキャリアウーマン。「しっかりした女性だけど、ふと見せる表情で弱さやかわいさを出したい」と話した。ショー「RIO DE BRAVO!!」と2本立てで31日~8月31日まで。
☆愛原実花(あいはら・みか)12月14日生まれ。東京都北区出身。日本女子大付属高を経て04年「スサノオ」で初舞台。雪組配属。その年の阪急電鉄初詣でポスターモデルを務め、注目を集める。昨年1月「君を愛してる」で新人公演初ヒロイン、同年5月「凍てついた明日」でバウ初ヒロインを務め演技派娘役として注目の存在に。今年2月、前娘役トップ白羽ゆりの退団に伴い次期雪組の娘役トップへの内定が発表され、同3月「ZORRO 仮面のメサイア」で2度目の新公ヒロインを務めた。身長163センチ。愛称「みなこ」。
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