2009年5月18日
久々の男役!血がたぎります/愛音羽麗
花組スター愛音羽麗が全国ツアー「哀しみのコルドバ」(31日まで)で久々の男役でファンを魅了している。中性的なルックスが大きな魅力のひとつであり、男役はもちろん、女役の大役もこなせるマルチプレーヤー。最近でも「ベルばら」のオスカル、大劇場公演「太王四神記」ではヒロインの妹役と女役が続いていたとあって、愛音も「やっとキタ~、男役!! って感じ。心の底から楽しんでます」と入れ込んでいる。

- 久々の男くさい男役に「ピシっとします」と話す愛音羽麗
乾いたフラメンコギターの音色を背に、褐色がかった男らしいメーク、闘牛士スタイルの衣装がりりしく頼もしい。
「自分の中でも血がたぎるというか、ピシっとします。私にとっては久しぶりの男役なので“やっとキタ~!! 男役!!”って感じだし。でも不思議なもので本読みの日“あれ? ちょっと待って! 男役ってどんな声出すんやったっけ? これで大丈夫?”みたいな不思議な感じだった」といたずらっぽく振り返る。
しかし、そこはすぐにカンを取り戻し「男役って楽しいなって改めて思ったし、私やっぱり男役がやりたくて入ったんだって再確認できましたね」と少年のように目を輝かせた。
最近は女役が続いていた。昨秋の「外伝ベルサイユのばら」では男装の麗人オスカルを、今年1月の大劇場公演「太王四神記」ではヒロインの生き別れの妹を熱演。男役だけでない幅広い演技力が話題になった。
正直「男役やりたいのに!」と思った時期もあったというが「それはそれで楽しかったし、違う角度で男役を見られた。女役もできるなんて役者としてありがたいし、そういう私にしかできないキャラクターも見いだしたい」と今では自分の肥やしになったと実感している。
さらに「あこがれのオスカルの時は“私、この軍服着ていいの? このカツラかぶっちゃってていいの?”って興奮してたし、去年はそれだけじゃなくて初めてのディナーショーとか(バウ主演作の)『舞姫』の再演とか。思わぬプレゼントをたくさんもらって本当に充実し成長できたから」と胸を張った。
今回の「哀しみの-」は峰さを理、安寿ミラ主演で上演してきた宝塚歌劇の名作のひとつ。愛音演じるビセントは「闘牛士としての名誉ある地位か、不倫の恋か」を迫られ、愛する女性を選択する情熱的なスペイン男性だ。
ギリギリの選択を迫られる男の役に愛音は自分たちと同じタカラジェンヌの姿を重ね合わせた。「実はタカラヅカもそうですよね。結婚となれば退団しなければならないわけで『仕事を取るか、恋を取るか-』。どっちを選ぶか。『そこまで深い大恋愛になったら仕事捨てるのかなあ?』みたいな話をけいこ場でもしてみたり。すべてを投げ打って恋愛に走るってステキだと思うし。スペイン人の情熱的なところとか、熱い部分が出せたらって思いながら日々格闘しています」。女役から情熱的な男役まで、愛音の可能性は無限大だ。【土谷美樹】
◆哀しみのコルドバ 1890年代、スペイン。花形闘牛士エリオ(真飛聖)は、マドリードの実業家リカルド(大空祐飛)主催の夜会で初恋の女性エバ(桜乃彩音)に再会した。昔、エバとエリオは故郷コルドバでひそかに愛し合っていたが、彼女が突然母親に連れられ街を出たため、無理やり引き裂かれた格好になっていたのだ。その後、彼女は貴族の妻となり、夫の死後は財界の実力者リカルドの愛人として社交界の華として活躍していた。
一方、エリオの好敵手ビセント(愛音)は司法長官セバスチャン伯爵の妻メリッサ(華耀きらり)と許されぬ恋に生きようとしていた。エリオの説得にも耳を貸さず、闘牛士の地位を捨てメリッサと駆け落ちしてしまう。
しかし、エリオもエバへの思いを断ち切れずにいた。アンフェリータ(桜一花)との婚約を解消し闘牛士の地位を捨ててエバと人生を出直そうと決意したのだ。だが、最後の闘牛に向かう直前、エリオは意外な事実を知らされる…。
☆愛音羽麗(あいね・はれい)5月24日生まれ、大阪府豊中市出身。府立少路高を経て95年、宝塚音楽学校入学。97年「仮面のロマネスク」で初舞台。当初から中性的なルックスが魅力で02年「琥珀色の雨にぬれて」の新人公演で女役を好演。03年3月「おーい春風さん」でバウホール初主演。直後の「野風の笛」で新人公演初主役を果たし05年1月「くらわんか」、07年「舞姫」でもバウホールで主役を務めた。昨年9月、全国ツアー「外伝ベルサイユのばら アラン編」でオスカルを演じた。身長168センチ、愛称「みわっち」。
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