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2009年1月12日

2年ぶり主演/音月桂

 雪組男役スター、音月桂主演のバウホール公演「忘れ雪」(18日まで)は人気作家、新堂冬樹原作の同名小説を舞台化した純愛物語。ハードボイルドな作風が多い新堂氏にとっては異色の作品だが、タカラヅカの舞台にぴったりの純粋さで09年の幕開けを飾っている。入団2年目でヒロインに抜てきされた舞羽美海の初々しさも要チェックだ。

新堂冬樹原作の「忘れ雪」で心優しい獣医、一希を演じる音月桂。芝居の後半では過酷な運命に翻弄される(撮影・岡潤一)
新堂冬樹原作の「忘れ雪」で心優しい獣医、一希を演じる音月桂。芝居の後半では過酷な運命に翻弄される(撮影・岡潤一)

 雪組スター音月が約2年ぶりに主演を務める「忘れ雪」でバウホールの新年の幕が開いた。舞台は現代の東京・世田谷。瀕死(ひんし)の子犬を偶然、拾った少女・深雪(舞羽)が、亡くなった母から教わった「言い伝え」を思い出したところから物語は始まる。

 「春に降る忘れ雪に願いをかけると必ずかなう」。

 季節外れの雪に深雪が必死に願掛けをした途端、獣医を目指す動物病院の息子一希に出会い、子犬の命は助かった。「クロス」と名付けられた犬を通して2人の交流は続くが、やがて深雪が引っ越すことで別れ別れになってしまう。すでに青年に恋していた深雪は、おもちゃの指輪をプレゼントし、7年後の再会を約束する。

 大人になり獣医になった一希(音月)と女子大生になった深雪の切ないまでのすれ違いや、一希と親友・鳴海(凰稀かなめ)との友情を縦糸に2幕では一転「殺人」まで起こるミステリアスな展開になっている。犯人は一体誰なのか、果たして2人の純愛はハッピーエンドなのか…。

 2人を結びつけた犬のクロスには、映像やぬいぐるみを駆使。ランドセルを背負った小学生から女子大生になるまでのヒロインを研2の舞羽が最初は幼く、後半はグッと大人っぽく演じ分け、舞台に花を添えている。

 ◆「忘れ雪」 交通事故で両親を失った少女・深雪(舞羽)は、季節外れの雪が降る3月のある日、公園の茂みでケガをして捨てられた子犬を拾う。「春に降る忘れ雪に願いをかけると必ずかなう」。亡くなった母に教えられた言葉を胸に願っていると、獣医を目指す青年に出会い命が助かった。

 やがて京都の親戚の家に預けられることになった深雪は、青年に恋心を抱きながら「7年後の3月15日にここで会いましょう」と約束し離ればなれになる。

 獣医になった青年・一希(音月)と女子大生になった深雪は再会するが、深雪の“婚約者”と名乗る男が何者かに殺された。残されたライターには有力者の秘書のイニシャルが。ひとり乗り込む一希だったが…。

 ☆音月桂(おとづき・けい)6月19日生まれ。埼玉県出身。市立鴻巣中を経て98年「シトラスの風」で初舞台。雪組に配属となり01年「猛き黄金の国」新人公演初主演(本役・轟悠)。その後03年「春麗の淡き光に」(同・朝海ひかる)「Romance de Paris」(同)04年「スサノオ」(同)「青い鳥を捜して」(同・轟悠)で新公主役を果たした。特に「青い-」の本公演では女役のシモーヌを好演し幅の広い演技力をアピール。バウホールでは02年「ホップ・スコッチ」で立樹遥、壮一帆とともに初主役を果たし「恋天狗」「さすらいの果てに」「やらずの雨」「ノン・ノン・シュガー!!」で主演を務めてきた。

 大作「エリザベート」では物語の進行役で暗殺者、ルキーニを、昨年話題になった「外伝ベルサイユのばら」ではオスカルを演じるなど多彩な演技力と中性的なルックス、歌唱力などでファン層も幅広い。身長167センチ。愛称「きむ」。


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プレシャス! 宝塚
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夢の舞台を創り続けて90年あまり。時代とともにスターを生み、話題作を手掛けてきた宝塚歌劇団。華やかなステージを作り続ける裏側で夕カラジェンヌは日々、厳しいけいこと競争の中で切磋琢磨を続けている。連載「プレシャス! 宝塚」では、そんな夕カラジェンヌの横顔を伝えます。

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