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2008年1月28日

涙を力に変えて/流輝一斗

 29日、バウホールで千秋楽を迎える「ホフマン物語」で主役・ホフマン(青樹泉)を翻弄する悪魔の手先を好演した。月組若手男役・流輝一斗は「人間的じゃない表情や、少人数での舞台空間の埋め方。本当に勉強になりました」と笑顔を浮かべる。

ダンスの名手として舞台を支える流輝一斗。176センチの長身が舞台で映える
ダンスの名手として舞台を支える流輝一斗。176センチの長身が舞台で映える

 中学時代、宝塚ファンの知人に連れられ初めて見た公演が、その後の人生をガラリと変えた。すぐに覚えた主題歌を家でも歌う姿を見た母が、願書を取り寄せたのだ。しかし、そこから受験まではわずか1カ月。「申し訳ないんですけど男役、娘役もよく分からないまま受けちゃって。まさか受かるとは思わなかったし…」と振り返る。

 さすがに音楽学校に入ってからは苦労した。「毎日、泣いてました。何も知らない状況だったのと、中学出てすぐ親元を離れて、友達もいないし」。泣きながら実家に電話した時は、朝イチで両親が飛んできてくれたこともある。「それでも“辞めたい”とは言わなかった。父は辞めてもいい、と思ってたみたいですけど」。小さいころから習っていたバレエで舞台に立った時の喜びが忘れられなかったからだ。今ではダンスの名手として舞台を華やかに支える存在になった。

 つらかった時を支えてくれた父は芸名も、サインも考えてくれた。今では里帰りして宝塚に戻る際「じゃ、帰るね」と父に手を振ると、寂しそうな顔をするらしい。いつかもっと、大きくなって恩返しするつもりだ。【樹】

 ☆流輝一斗(りゅうき・かずと)11月19日生まれ、神奈川県茅ケ崎市出身。市立松浪中を経て03年「花の宝塚風土記」で初舞台。身長176センチ。愛称「まぐ」

[2008年1月28日14時18分 紙面から]


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夢の舞台を創り続けて90年あまり。時代とともにスターを生み、話題作を手掛けてきた宝塚歌劇団。華やかなステージを作り続ける裏側で夕カラジェンヌは日々、厳しいけいこと競争の中で切磋琢磨を続けている。連載「GO!GO!宝塚」では、そんな夕カラジェンヌの横顔を伝えます。

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