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第20回 日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞


20周年回顧

第10回
1997年

がん乗り越えた渡を小百合飛び入り祝福

97、飛び入りで祝福に駆けつけた吉永小百合から花束を受け取る渡哲也
97、飛び入りで祝福に駆けつけた吉永小百合から花束を受け取る渡哲也

 渡哲也が、21年ぶりの主演映画「誘拐」で主演男優賞を受賞した。その6年前に受けた直腸がんの手術を乗り越え、俳優として見事に復活した。

 授賞式には、かつて日活の看板スター同士だった吉永小百合が駆け付けた。渡の出世作となった「愛と死の記録」など多くの作品で共演、兄のように慕っていたという。吉永は飛び入りの花束贈呈を志願。サプライズ登場に、渡も驚いた顔を見せた。

 吉永の登場に、渡の口も軽くなった。「銀座ロケは警察から許可が出ませんでしたので、無許可でやりまして、一発OKでした」。いつもは寡黙だが「大誘拐」の撮影秘話まで明かす大サービスだった。

 ステージでは笑みを見せていたが、表彰式終了後に関係者から次々に祝福の声を掛けられると、感極まって目を潤ませた。この年の7月に定期健診で大腸にがんが見つかったが、内視鏡で切除し、その後の経過は順調。俳優としても順風満帆の1年だった。「今、このような賞をいただいて、あのころのことを思い出すと感慨深いものがあります」と、6年前の手術当時を思い出して言葉を詰まらせた。

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