2009年5月31日
ど真ん中直球の熱さ楽しめる
「ルーキーズ 卒業」(日)
その昔から、青春ドラマにはスポーツが不可欠だった。東京都知事・石原慎太郎原作の「青春とはなんだ」(65年=日本テレビ)ではラグビーが、千葉県知事になった森田健作主演の「おれは男だ!」(71年=同)では剣道が、それぞれ高校生活の大きなアクセントとして登場した。
「ルーキーズ」では、もちろん高校野球。甲子園は「奇跡の逆転劇」「連投のエース」「ゴジラ」など、現実世界のドラマを数々生んできたが、フィクションである今作は「これでもか」というほどにアツいドラマに仕上げている。
「夢」の大切さを説く熱血教師。その愚直なまでのまっすぐな生き方には、今どきのリアル高校生なら引いてしまうだろう。しかし、映画だからこそ、そのアツさをとことん楽しめる。
汗、友情、けんか…。青春ドラマの王道が、観客に向かって、ど真ん中の直球を投げ込んでくる。やはり、青春ドラマとスポーツは、切っても切れない関係なのだ。
佐藤隆太、市原隼人ら出演者が公開前のイベントで甲子園にやってきたとき、ユニホーム姿のメンバーに、スタンドの女性ファンの多くは我を忘れ、夢の世界に浸っていた。
「こんな頭で高校野球?」といったツッコミはこの際、やめておこう。ニコガク野球部の最後の勇姿を素直に味わいたい。【三宅敏】
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