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2009年4月19日

このおっぱいは楽しいぞ

「おっぱいバレー」(日)

 おっぱい-この言葉の響きには、幼いときは母のにおいがし、思春期の男の子には、そのふくよかさがあこがれにもなる。それが人気絶頂の綾瀬はるかのおっぱいとなると、なおさらである。

 しかし、最近の映画といえば「余命」で松雪泰子が、「余命1ケ月の花嫁」(5月9日公開)では栄倉奈々が乳がんに侵されるヒロインを演じた。

 確かにいま、日本人の2人に1人ががんになる可能性があり、わたしの周囲にも早期発見できた人や不幸にも乳がんの手術をした人が驚くほど多い。

 先日、昨年に乳がん手術をした歌手のライブに出かけた。終了後、食事をしたときに病後を聞いてみると「治ると思わなければ、やってられません」と再発の不安を抱えながら、前向きな姿勢に胸が熱くなった。

 映画は、乳がんの検診を促すキャンペーンになるだろうし、必要なことである。しかし、ラストは涙なくして見られないし、見終わったあとは正直、明るい気持ちにはなれない。

 だが、楽しさあふれる「おっぱいバレー」はタイトルからフィクションと思いがちだが、何と実話。時代背景や舞台は変更されたが、おっぱいのことで頭がいっぱいな男子中学生の愛すべきおバカぶりを描きながら、ひとつの目標に向かう姿に変わっていく過程を追う。

 羽住英一郎監督は出演者らから恥ずかしさを取りさるため、撮影中のあいさつは「おはよう、おっぱい!」「お疲れ、おっぱい!」を合言葉にするほどの徹底ぶり。そのため実に嫌みのない仕上がりだ。【荒平清志】

(このコラムの更新は毎週日曜日です)


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