2009年3月01日
美しい自然とピュアな恋愛が「果報」
「カフーを待ちわびて」(日)
私はダジャレ大好き人間である。クエンティン・タランティーノの作品を見たあと「頭、タランティーノ」と言ったりしてよくバカにされる。
この映画もタイトルを見て、すぐさま「果報は寝て待て」ということわざが頭に浮かんだ。冗談交じりに宣伝マン氏にその話をしていたら「その通りなんですよ」との答え。沖縄の方言で「カフー」とは幸せ、すなわち果報のことと聞いて驚いたものだった。
この大不況の時代、寝て待っていても、果報が訪れる確率はほとんどないだろう。だが、美しい海と空、沖縄の大自然をバックにゆったりと流れる主人公たちを見ていたら、そんなことはどうでも良くなってくる。
原田マハ原作の第1回日本ラブストーリー大賞受賞作の映画化。今どき、こんなのがあるのか、と思うほどのピュアなラブストーリーが展開される。
NHK大河ドラマ「天地人」で上杉景虎役の玉山鉄二が、島の純朴な青年を演じている。「最初、台本を読んだときは感動して涙が止まらなかった。おとぎ話のような恋愛で、目の前のものにとらわれない大事なものがあるのが分かった」と話すほどだ。
秘密を抱えた女性、幸は「山のあなた~徳市の恋」で注目されたマイコ。彼女も「幸せの波が押し寄せてくる感じ。身近の人を大切に思う気持ちになります」という通り、透明感のある表情がすがすがしい。
ギスギスして暮らしにくくなるばかりの世の中、派手で奇抜な作品から離れて、ゆったりと心を癒やされてみませんか。【荒平清志】
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