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2008年5月18日

「東京タワー」から一変、ギラギラしたマツジュン

「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」(日)

 松本潤のギラギラした目が印象的だった。映画での彼の印象は「東京タワー」が強く残っていて、年下のセクシーできれいな男性、だったが、当作は激しく泥くさい。ま、ほんとに体も顔も泥まみれなのだが。泥まみれの顔で、白い目がぎらっとするあたり、こんな役もできるんだな、と。

 脇のベテラン勢もしっかり固めている。強すぎることが傷という侍、六郎太を演じた阿部寛の居ずまいもハマっていたし、関所にいる男色の侍役の高嶋政宏は、短い出演ながら、強烈でドン引きした(いい意味です)。いかにもお調子者役の宮川大輔からは「いかにも感」が出ている。よく知られるように、オリジナルの黒沢明版が「スター・ウォーズ」のダースベイダーのヒントになったことへ意趣返しか、もろにダーズベイダーに見える、敵の大将役、椎名桔平の不気味さもおもしろい。

 ただ、それぞれにキャラクターが立っているのだが、どのキャラクターも主張しすぎていて、まとまっているかどうかとなると、ちょっと違う。戦国時代だけど舞台は架空というだけに、SFファンタジー的な冒険活劇とスピード感を楽しめばいいのでは。

 冒険活劇も時代劇も苦手な女子たちには、こんな見方はどうでしょう。泥くさいマツジュンか、めっぽう強いけどちょっとまじめすぎる阿部寛か、クールな魅力の椎名桔平か、それとも思い切ってお調子者の宮川大輔か。キャラはそろってますぜ。【小林千穂】

(このコラムの更新は毎週日曜日です)


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