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◆梅田恵子(うめだ・けいこ) 1967年3月6日、東京・豊島区生まれ。89年入社し、主に芸能担当。主なスクープは小泉今日子結婚、広末涼子結婚など。社内屈指のテレビおたくでややネクラ。 ドラマ、アニメ、歌謡曲、80年代洋楽などがやや得意。辛口コラムでやや知られ、10年から紙面等で「勝手にドラマ評」を展開。極度の偏食で昼食はおひとりさまです。

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亀梨ベムの取材会に男性記者も目がハート/K子

11年11月08日 [05:02]

 当たってほしいと思うドラマが当たると妙にうれしいもので、10月期は「妖怪人間ベム」(日本テレビ系土曜午後9時)がそう。放送前にベム役の亀梨和也(25)の話を聞き、彼のクレバーさと、作品に対する理解の深さに好感を持ったためだ。

 


 ベムの放送直前に行われた亀梨の取材会。当初、こちらの取材目的はベムではなく「山下智久と錦戸亮のNEWS脱退」についてコメントをとることだった。様子見でひとまずドラマについていくつか質問してみたところ、彼がどれだけこの役と向き合ってきたかがよく分かり、がぜん興味がわいた。

 復刻モノを演じる俳優の中には、オリジナルと比べられたくない意識から変なバリアーを張る人も多いのだが、亀梨は43年前の本家アニメを素直にリスペクトしていた。
 「ある世代以上の人たちには強烈なインパクトを残した作品。プレッシャーを感じてやらさせてもらってます。ベムの寂しさや悲しさやもどかしさ、怒り、正義、あこがれ。まばたきひとつに意味が出てしまう役柄なので、目が勝負だと思っています」。
 借り物でない言葉の数々に頭の良さを感じるし、しっかりと質問者に向き合って話す姿勢は「助けることをやめたらただの妖怪になってしまう」というベムの品格に重なるものがあった。差別や偏見などの重いテーマも背負っているが、彼なら21世紀の新しいベム像を示してくれそうだと予感させた。

 亀梨ベムに期待したのは、そもそも私が河野英裕プロデューサーのドラマのファンだから。「すいか」や「Q10」などの代表作があるけれど、都合よく何かが激変するわけでもない日々の暮らしの中で、なんとかまじめに生きようとする頑張りや切なさにフォーカスする世界観が好きなのだ。今回の亀梨は、奇相に潜む哀愁に優しさや悲しさをにじませ、意外な演技の幅を見せてくれている。

 ベム、ベラ、ベロが出会う人間はさまざま。クラスに居場所のない子、空虚な日々で自殺志願のお年寄り...。表向きの派手なピンチを妖怪力で助けながら、関わった人の心にかすかな輝きを残していく。「朝、目を覚ませば生きている。それだけできっと、今日を生きる理由になる」。年もとらず、死にもしないベムの涙が胸にしみる。大上段に構えない幸福論に納得だ。
 ジャズにアレンジしたあのテーマ曲も、昔の怪奇ドラマ風フォントも、オープニングから心躍る。杏のベラも、鈴木福くんのベロも素晴らしい。助けてあげたのに人間はいつもあんな感じだけれど、今日もどこかの街の片隅で、こんな3人組が肩を寄せ合っている気がするから不思議だ。

 初回視聴率は18・9%。第3話はNHKの東野圭吾、フジの三谷幸喜、テレ朝の宮部みゆきという3作家の十字砲火を浴びながら、15・8%に踏みとどまったのも立派。ちなみに亀梨は、NEWSの一件にもきちんと答えてくれた。よそのグループのファンまで気遣うしっかりとしたコメントだった。「ありがとうございました」と去っていく後ろ姿に、日ごろ図太い男性記者たちも「かっこいい」と目がハートだった。

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