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夢の舞台を創り続けて90年あまり。時代とともにスターを生み、話題作を手掛けてきた宝塚歌劇団。華やかなステージを作り続ける裏側で夕カラジェンヌは日々、厳しいけいこと競争の中で切磋琢磨を続けている。連載「プレシャス! 宝塚」では、そんな夕カラジェンヌの横顔を伝えます。

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わかば薫る季節 風のように舞う/早乙女わかば

12年5月31日 [11:25]

 星組トップスター柚希礼音が、ダンサーとしての魅力をいかんなく発揮している「ダンサ セレナータ」。その新人公演(6月5日、兵庫・宝塚大劇場)は真風涼帆主演で、ヒロインは、昨年夏に真風のバウ初主演作で相手役を務めた早乙女わかばが演じる。ダンスには自信がないと言うが、柚希や真風からのアドバイスを糧に日々、成長を感じているという。東京宝塚劇場は7月26日。

トップ柚希礼音ら、先輩の金言を胸に「ダンサ セレナータ」新人公演ヒロインを務める早乙女わかば(撮影・加藤哉)
トップ柚希礼音ら、先輩の金言を胸に「ダンサ セレナータ」新人公演ヒロインを務める早乙女わかば(撮影・加藤哉)

 随所に流れるダンスナンバー。宝塚大劇場で上演中の本公演(6月18日まで)では、ダンサー・柚希が本領を発揮し、娘役トップ夢咲ねねもダイナミックな踊りを披露している。その新人公演。主演は、本公演でも主要キャストを演じる真風。相手役ヒロインにも、相応の力量が求められる。

 「ヒロインのモニカは、親友リタのオーディションについてきたのに、主人公のトップダンサーの目にとまります。それぐらいの実力がないといけない」

 主人公は、ヒロインの身のこなしに目を奪われ、後にダンスのパートナーとする。本公演の早乙女は、ヒロインの親友リタ役。すぐそばで、夢咲がお手本を演じているわけだ。

 「夢咲さんからは『自分の好きなようにやっていいんだからね』という、ありがたい言葉を。そして、柚希さんが踊られていると、その場の空気を動かしておられるのを感じます」

 空気を動かす-。柚希から早乙女が授かったダンスの極意だ。早乙女は小学6年のとき、宝塚入りを志望して受験レッスンへ通い、初めてダンスに接した。

 「受験の一環としてバレエをやっていた程度だったんです。(前作「REON!!」で)柚希さんから直接、指導をしていただき『体から出る心情で、体を動かす。1つ1つの振りに、どんな気持ちの振りなんだろう? って考えて踊るんだよ』と言われました」

 柚希は早乙女に「同じアンサンブルでも、自分の周りの空気を動かしている人が、一番目につく」とも言った。けいこ場で柚希を観察。あらためて気づいた。「空気を動かすって、こういうことなのかと。柚希さんの踊りからは、息づかいが聞こえてきます」。

 柚希の動き、言葉...すべてが教科書のよう。早乙女自身も初心を思い出した。

 「もともと、どこかで習っていたのではないですが、人前に出て歌ったり、踊ったりするのが好きだった。音楽が鳴りだしたら、勝手に体が踊り出して...」

 アイドル歌手や、女優にもあこがれた。

 「最初は(家なき子の)安達祐実ちゃんみたいになりたかった。上級生や、お姉さんたちに教えてもらって、ドラマのセリフを紙に書いて、覚えていました」

 そんなころ、宝塚歌劇を初観劇した。「小学低学年でした。パンフレットに台本があって、おじいちゃん、おばあちゃんにセリフを言ったりしていました」。以来、とりこになり、発熱をおして観劇したことも。

 「私も、あの世界に入りたい」。子どものころに願った夢を実現させた。柚希、夢咲からの金言も得た。けいこも楽しい。相乗効果で、吸収力も高まる。加えて、昨年夏のバウ公演「ランスロット」から、今回で3度目のコンビを組む真風の存在も大きい。真風は若手ながら本公演の主要キャストが続き、成長著しい期待の若手スターだ。

 「真風さんは『娘役が大きく踊って輝くことで、男役も輝く。もっと私にぶつかってきていいよ』とおっしゃってくれた。今まで考えたこともないことで」

 真風からは「1ステップから指先まで、神経を届かせて踊るんだよ」とも言われた。「振りから振りへ進む過程も細かく見て下さって、感謝しています」。

 先輩の助言を実践すると、ダンスへの自信が培われた。「また真風さんの相手役をさせてもらえることが、うれしい。その分、成長していないといけない」。

 早乙女わかば-。芸名の命名ヒントは、NHK朝の連続テレビ小説「わかば」だった。早乙女の故郷・神戸が舞台で、前向きな姿勢が人に元気を与えるヒロイン像は、宝塚入りの夢に向かっていた自身の少女時代とかぶった。「家族から、わかばに似てるね、と言われてました」。先輩たちの愛情をたっぷり受けた新緑の「わかば」は、みずみずしさを携え、すくすくと育っている。【村上久美子】

 ◆ミュージカル・プレイ ダンサ セレナータ ヨーロッパを舞台に、クラブのトップダンサー青年のイサアク(真風涼帆)と、オーディションを受けに来た娘モニカ(早乙女わかば)との恋を中心に、人間ドラマを描く。

 ☆早乙女わかば 5月30日、兵庫生まれ。県立宝塚北高を経て、08年「ミー・アンド・マイ・ガール」で初舞台。一昨年初め「ハプスブルクの宝剣」で新人公演初ヒロイン。昨年春の「ノバ・ボサ・ノバ」でも新人公演ヒロインを務め、同夏「ランスロット」で、バウ公演初ヒロイン。身長162センチ。愛称「わかば」「あやこ」。

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