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夢の舞台を創り続けて90年あまり。時代とともにスターを生み、話題作を手掛けてきた宝塚歌劇団。華やかなステージを作り続ける裏側で夕カラジェンヌは日々、厳しいけいこと競争の中で切磋琢磨を続けている。連載「プレシャス! 宝塚」では、そんな夕カラジェンヌの横顔を伝えます。

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新しいスターは度胸満点/香綾しずる

09年3月30日 [16:12]

 31日、宝塚大劇場で行われる雪組「ZORRO 仮面のメサイア」の新人公演で若手男役・香綾しずるが主役に抜てきされた。ダンスが得意な入団6年目。これまで大きな役を演じたこともないが「初めて銀橋で歌った時も緊張しなかった」と舞台度胸は満点。「無欲」を信条に、努力を重ねたタカラジェンヌが大輪の花を咲かすのか-。注目度は高い。

新人公演初主役を前に「あまり力まず自分らしく演じたい」と話す香綾しずる
新人公演初主役を前に「あまり力まず自分らしく演じたい」と話す香綾しずる

 新しいスターの誕生! となるのか。これまであまり注目されることのなかった香綾が、入団6年目の春を迎え大きなチャンスをつかんだ。しかも、映画などでもおなじみの怪傑ゾロを題材にした話題作。劇団内外から注目度も高い。

 配役発表の日のことは「忘れたくても忘れられない」という。「まさか(主演の)水(夏希)さんのところに自分の名前があるなんて思ってもいないですから…。人間ってびっくりし過ぎると涙が出るんだって初めて思いました。しばらく身体の震えが止まらないし涙は出てくるし…」。うれしいショックを昨日のことのように話す姿が初々しい。

 その後のけいこ場では、ついついトップスター水にくぎ付けになった。「ダンスがすごすぎて、立ち回りも多いし。でも水さんを見ながら“自分ならどうするだろう?”っていつも考えてました。かっこいいゾロの時と、仮面を付けてない時の三枚目の時と。そこをガラリと変えて演じたい。あまり力まずにできたらいいんですけど…」。ビッグチャンスにも平常心での演技を誓う。

 相手役は同期であり、次期娘役トップになることが決まっている愛原実花。心強いパートナーだ。「同期でもアドバイスし合ってた仲ですし、経験もあるから頼りにしてます。でも彼女に全部持って行かれないように気をつけないと」と笑いながらも主役としての意地を見せた。

 実は度胸には自信がある。昨年1月「君を愛してる」の新公で3番手男役・音月桂の役を演じた時、初めて銀橋で歌った。「緊張するかな、って思ったけどまったく。楽しくて気持ちよかった。だから今回もあまり緊張しないんじゃないかな? って。甘いですかね」とにっこり笑った。

 もともと母親がタカラヅカの大ファン。「1回だけでいいから受けて」と懇願され、深く考えずに受験したら合格。まさか受かると思っていなかったため、1次試験の合格発表の日も山口の実家に帰っていたほどだった。両親からはいつも「欲ばかりの人間はダメ。無欲で頑張れ」と教えられてきた。これまで欲張らず、どんな役でもコツコツ努力を重ねてきた。今回、一気に注目を浴びる存在になったが心意気は変わらない。無欲の若手スターが舞台で大暴れする。【土谷美樹】

 ◆「ZORRO 仮面のメサイア」 19世紀初頭のスペイン領カリフォルニア。大農園ベガ家の御曹司ディエゴ(香綾、本公演=水夏希)が7年ぶりにスペイン留学から戻ってきた。

 しかし、両親は総督オリバレス(彩風咲奈、本公演=凰稀かなめ)やその部下メンドーサ大佐(凛城きら、本公演=彩吹真央)らにスペインへの反逆罪を問われ処刑されたという。

 復讐(ふくしゅう)を誓うディエゴに昔から心を通わせていたインディアンの仲間から、代々伝わる「仮面の救世主ゾロ」の衣装と剣が渡される。正体を隠しゾロとなったディエゴは剣の力で無実の人々を助け始めた。しかし、そんなゾロの活躍を苦々しく思うメンドーサらは、ゾロの正体を暴こうと躍起になる。ゾロと総督派の壮絶な闘いが始まった。本公演は舞踊パフォーマンス「風の錦絵」と2本立てで4月13日まで。

 ☆香綾(かりょう)しずる 11月15日生まれ。山口県周南市出身。県立徳山高を経て04年「スサノオ」で初舞台。身長171センチ。愛称「がおり」。

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