2009年6月16日
日本人が見ても美しいと感じる風景描く
13日に公開された日米韓合作映画「The Harimaya Bridge はりまや橋」(アロン・ウルフォーク監督)の特別試写会が5月末、米ロサンゼルス日本総領事公邸で華やかに行われました。主演の俳優ベン・ギロリ、製作総指揮を取ったダニー・グローバーら出演者のほか、今年のアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたビオラ・デービスをはじめ、女優マーガレット・アベリーら豪華ゲスト30人が招待され、公邸内で映画を鑑賞。その後、それぞれが感想を述べるなど、趣向を凝らした試写会でした。「ビューティフル」の声が多く聞かれ、日本の美しい風景、田舎の人々の優しい心などに胸を打たれた人が多かったようです。
同作は高知を舞台に日本に移住した亡き息子の面影を追う父親(ギロリ)が、現地の人々と交流しながら日本人に対する偏見を拭っていく姿を描いた作品で、女優高岡早紀、清水美佐、とんねるずの石橋貴明の娘、穂のからも出演しています。愛する息子が遺した絵を集めるために来日した主人公は、息子の職場の人々や恋人だった女性と出会い、息子が高知で様々な人から愛されていたことを知り、日本人に対する誤解や偏見を乗り越えていくヒューマンドラマ。恋人役を演じた高岡は、英語のせりふにも挑戦しています。また、「リーサル・ウェポン」シリーズなどで知られるグローバーは、ギロリと「カラーパープル」以来23年ぶりに兄弟役で共演も果たしました。
長編デビュー作となったウルフォーク監督は、自らもかつて高知で英語教師として暮らした経験を持っています。「高知は人も文化も素敵な場所ですし、私自身が随分と影響を受けました」という監督は、脚本も自ら執筆。日本での生活経験があったからこその、「外国人から見た日本」ではない日本の美しさ、人間の暖かさが国境や人種を超えて描います。日本人が見ても美しいと感じる風景に、見終わった後は心が洗われる気持ちになりました。親子関係が希薄化している近年ですが、国境や人種を越えた本当の親子愛を感じられる作品です。

ロサンゼルスの日本総領事公邸で行われた試写会に出席したベン・ギリロとダニー・グローバー
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- 千歳香奈子(ちとせ・かなこ)
- 1972年、札幌生まれ。92年に渡米しシアトル大学付属語学学校に入学。93年サンタモニカ大学に入学し、写真を専攻。95年に同大学を卒業後、ロサンゼルスでテレビのコーディネーターなどを経験。96年に日刊スポーツ新聞社アトランタ支局でアトランタ五輪取材をアシスタント。99年6月から、ロサンゼルスを拠点にハリウッドスターのインタビューや映画情報を取材中。2008年1月末に学研より新書「ハリウッド・セレブ」を出版。
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