2008年10月28日
来年のオスカー争い、本格化前にチラ見しちゃいます
今年も残すところ2カ月と少しになってしまいました。ここハリウッドでは、そろそろ来年のアカデミー賞に向けて賞レースが本格化してきました。
今年は前年に比べて、傑作作品が少ないような気がしますが、実際に現段階では故ヒース・レジャーの遺作となった「ダークナイト」がオスカー候補入りするのではないかとの見方も出ているほどです。もちろん、ヒースは助演男優賞の筆頭候補といわれています。
しかし、オスカーレースは秋からが本番。ということで、これからこれから年末にかけて公開される作品から本命が出てくることは確実。そこで、ちょっと気が早いですが、有力候補作品を一挙まとめてご紹介します。
本命候補NO・1と目されるのは、デビッド・フィンチャー監督の「ベンジャミン・バトン/数奇な人生」。第1次世界大戦から21世紀に至るまでのニューオリンズを舞台に、年を取るごとに老人から赤ん坊へと若返っていく男性ベンジャミンの数奇な運命を描いた作品。フィンチャー監督と3度目のタッグとなるブラッド・ピットがベンジャミンを演じ、特殊メークで老人になるのも見所です。
もう1作品、本命候補といわれるのが、ショーン・ペンが実在したゲイ活動家を演じた「ミルク」。70年代のサンフランシスコを舞台に、ゲイであることをカミングアウトして市議会選に立候補したハーヴェイ・ミルクが、翌年に保守派の同僚市議会員に射殺されるまでを描いた作品。同僚市議は、「ノーカントリー」などで人気急上昇のジョシュ・ブローリンが、ミルクのパートナー役には「スパイダーマン」シリーズのジェームズ・フランコがそれぞれ演じています。
ロサンゼルス・タイムズ紙が、アカデミー賞特集で大本命と報じたのは、ロン・ハワード監督の「フロスト/ニクソン」。ニクソン大統領に長時間インタビューを行い、最後はウォーターゲート事件への関与を告白させた英国のトーク番組司会者デヴィッド・フロストを描いた作品。「クイーン」でトニー・ブレア英首相を演じて「そっくり」と話題になったマイケル・シーンが、若き日のフロストを演じることも話題の1つとなっています。
アカデミー賞11部門を受賞した「タイタニック」のコンビ、レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットが11年ぶりに再共演した「レボリューショナリー・ロード」も期待作の1つ。「タイタニック」では引き裂かれた2人ですが、今作では夫婦役を演じています。50年代の米国を舞台に夫婦が若き日に想い描いた夢と家族の愛の狭間で揺れ動く心の葛藤を描いています。「アメリカン・ビューティー」でアカデミー賞監督賞に輝いたケイトの夫、サム・メンデス監督がメガホンを取っています。レオが悲願のオスカー獲得になるかにも、注目したいところ。
他には、クリント・イーストウッド監督で、アンジェリーナ・ジョリー主演の「チェンジリング」も期待されている作品の1つです。1928年のロサンゼルスを舞台に実際に起きた誘拐事件を元にした作品。誘拐された息子が警察の捜査で発見されたものの、自分の息子ではないと疑う母親をアンジーが熱演しています。
さて、これらの作品の中からオスカー候補が出てくるでしょうか。賞レースはまだまだ始まったばかりです。
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- 千歳香奈子(ちとせ・かなこ)
- 1972年、札幌生まれ。92年に渡米しシアトル大学付属語学学校に入学。93年サンタモニカ大学に入学し、写真を専攻。95年に同大学を卒業後、ロサンゼルスでテレビのコーディネーターなどを経験。96年に日刊スポーツ新聞社アトランタ支局でアトランタ五輪取材をアシスタント。99年6月から、ロサンゼルスを拠点にハリウッドスターのインタビューや映画情報を取材中。2008年1月末に学研より新書「ハリウッド・セレブ」を出版。
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