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原功(はら・いさお) 1959年(昭34)4月7日、埼玉県深谷市生まれ。日大法学部新聞学科卒業。82年、ベースボール・マガジン社入社。以来18年間「ボクシング・マガジン」の編集に携わり、88年から11年間同誌編集長。現在はWOWOW「エキサイトマッチ」の構成などを担当。著書に「タツキ」「ボクシング 名勝負の真実・日本編/海外編」ほか。

小さな怪物ローマン・ゴンサレス

10年10月13日 [10:21]

 24日、両国国技館で開催されるWBC世界スーパー・バンタム級タイトルマッチ、西岡利晃(帝拳)対レンドール・ムンロー(英)のイベントは、アンダーカードも充実している。元2階級制覇王者ホルへ・リナレスに加え、世界を見据える若手の亀海喜寛と山中慎介(ともに帝拳)の無敗コンビが出場。そして、2階級制覇を狙うWBA世界ミニマム級王者ローマン・ゴンサレス(23=ニカラグア)も花を添える。このゴンサレス、50キロに満たない軽量級ながら26戦全勝22KOという驚異的なKO率を誇る。「小さな怪物」が、どんなリング・パフォーマンスを見せるのか注目したい。

 ゴンサレスは中米ニカラグアの出身で、10歳のときにボクシングを始めた。12歳からは同国の英雄アレクシス・アルゲリョ(元3階級制覇王者 ※昨年7月逝去)の指導を仰ぎ、師の現役時代の試合をビデオで研究してボクシングの極意を学んだという。アマチュア戦績は87戦全勝というから驚きだ。

 05年に18歳でプロ転向を果たしてからも快進撃は続いている。数々の地域タイトルを手におさめた後、2年前には横浜でV7王者、新井田豊(横浜光)を4回TKOで下してWBA世界ミニマム級王座を獲得。圧倒的な攻撃力、技術レベルの高さに日本のファンは度肝を抜かれたものだ。

 身長159センチ、リーチ162センチの小柄な体をリズミカルに動かして相手にプレッシャーをかけ、インサイドからボディ、顔面に強打を打ち分けて攻め落とす技巧派強打者。

 同じく技巧と強打に定評のあった新井田が「パンチ力がどうのスピードがどうのという問題ではなかった。とにかく何から何まですべての次元が違う選手」と、その巧さと強さに舌を巻いたほどである。

 今回はWBA世界ライト・フライ級王者ファン・カルロス・レベコ(亜)に挑戦するはずだったが、王者が腎臓結石で入院、手術となったため暫定王座の決定戦に変更された。

 相手はWBA3位の強豪フランシスコ・ロサス(30=メキシコ)。戦績は30戦21勝(12KO)7敗2分だが、一度もKO負けがないタフな強打者として知られる。ゴンサレスは昨年2月、ミニマム級王座の初防衛戦でこのロサスと対戦しているが、減量からくる胃痛に悩まされ大苦戦。辛うじて2対0の僅差判定勝ちを収めている。2階級制覇達成だけでなく、因縁の相手と決着をつけるという意味でも興味深いカードといえる。

 西岡、リナレス、亀海、山中はもちろんのこと、地球の裏側からやってくる23歳の天才ボクサーにも日本のファンの熱い視線が注がれることになりそうだ。

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