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2011年3月01日

総合技術…機動力武器に初勝利目指す

 初出場の総合技術(広島)は、機動力を武器に甲子園1勝を目指します。

 07年、08年と連続で夏の県大会準優勝の快挙。07年秋には内大和投手(現・法大2年)と東誠士郎捕手(現・駒大2年)のバッテリーで秋の中国大会初出場を果たす。小田浩監督1年目に地元の中学を歩き回り、惹かれて入ってきた2期生たちだ。欲しかった結果は出た。瞬く間に総合技術は強豪の仲間入りを果たす。

 ところが、09年と10年のチームは思うような成績を残せなかった。最高でも県大会4回戦止まり。「2期生のときよりも一生懸命取り組んでいたんですが」と、小田監督も振り返る。

 「準優勝の影響で部員も増えました。チームのクオリティが上がって、自分自身もきれいになっていたのかもしれません。ギラギラしたものが失われて、こなしているだけみたいな。状況に応じて“選択していただけ”だったのかもしれないです」。

 11年、つまり今年のチームには、自分にも部員にも勝つか負けるかの『戦い』を意識させてきた。主将の重舎塁捕手(2年)が言う。

 「先生(小田監督)はよく。試合を戦争にたとえるんです。生きるか死ぬかの勝負なんじゃって」(重舎)。

 選手たちにとって印象深い出来事があった。秋の県大会準決勝、総合技術は尾道(広島)に6-16で大敗を喫した。2期生以来の中国大会に出るためには、広陵(広島)との3位決定戦に勝つしかない。広陵には丸子達也一塁手(2年)など夏の甲子園のレギュラーが3人残る優勝候補だ。小田監督は初めて試合当日の朝にミーティングを開いた。

 「負けてもともと…開き直って戦う…。そんなこと考えてないだろうな?目を吊り上げて戦えよ!」。

 先制した総合技術はジリジリと追い上げられ、8回に広陵に同点とされてしまう。すると、9回裏2死二塁のチャンスを作り、伊達修登外野手(1年)がサヨナラ二塁打を放った。左腕・伊田有希投手(1年)は10安打を浴びながら3失点に踏ん張った。3番打者の中山貴祐三塁手(2年)は「夏じゃなくて秋が最後という気持ちを持ち続けていた」とチームの思いを代弁する。

 一方で、小田監督は「今年のチームは難しい」とも話す。機動力が持ち味で、レギュラー9人全員が50メートルを6秒台前半で走る。「過去の世代にはないカラー。走塁を強みにしたいとは思っています」と、オフシーズンの成長次第と見ている。同じような選手がたくさんいて、長距離砲もいない。指揮官は『エコ世代』と名づけた。

 突出した選手はいないが、小田監督が絶大な信頼を置く選手がいる。主将で正捕手の重舎だ。父・誠さんは、西条農(広島)時代の教え子で、88年センバツに捕手として出場した。重舎は他校の話もあったが、父から小田監督の話を聞いて総合技術に決めた。下位を打つなど派手なプレーはないが、試合の流れや相手の気持ちを読む嗅覚に優れている。昨秋の中国大会で戦った3校すべての相手監督が「間合いを取るのが上手い」という表現をしていた。

 さらに、背番号11番ながらエースの活躍を見せた伊田有希投手(1年)。8月の時点で4番手と、秋の戦力には入っていなかった。ところが他の投手陣の調子が上がらない間に台頭し、中国大会でも2試合で先発完投と見事なピッチングを見せた。1年生らしからぬ度胸を持っているが、それを上手に引き出したのが重舎でもある。「彼の良さは配球やリードだけではない。伊田の成長に欠かせない存在。今後の伊田も重舎次第」(監督)とまで言い切った。

 「内野ゴロでも一塁でセーフになったり、粘って粘って最後になんとか勝つという野球をしたい。甲子園では絶対舞い上がるはず。それでも自分たちの野球をやり抜きたいです」(重舎)。

 歯を食いしばりながら、ひたむきに勝利の2文字を追いかけるナインの姿に注目したい。

(ノート)


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矢島彩「アマ〜い野球ノート」
矢島彩(やじま・あや)
 1984年、神奈川県生まれ。5歳くらいから野球に夢中になり、高校時代からアマチュア野球中心に本格観戦を開始。北海道から沖縄まで飛び回り、年間150試合を観る。今春、めでたく都内の大学を卒業したが就職はペンディングし、今年も大好きな野球を追いかける。取材先の監督さんたちからは「若いころの(失礼!)薬師丸ひろ子に似てるね」と言われ、かわいがられているようだ。大好物のオムライスをお腹に詰め込んで、今日も球場に行ってきま~す!

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