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2011年2月08日

日大三・吉永が成長したきっかけとは…

 明治神宮大会V、吉永健太朗投手(2年)擁する日大三(東京)はセンバツ優勝候補筆頭だ。

 最速147キロのストレートを武器に、昨秋は10試合中9完投。「先に点を取られないことを一番意識している」と言うように、先制点を奪われた試合は1つもなかった。

 成長のきっかけは1年前にさかのぼる。吉永は昨年のセンバツの準決勝・広陵(広島)戦で登板していた。最初のストレートが143キロをマークしたが「それからは縮こまってしまった。真っ直ぐも130キロくらいで遅くてコースにも投げられなかった」と悔やむ。4番の丸子達也一塁手(2年)にホームランも浴びた。わずか1回1/3だけのマウンド。吉永にとってはほろ苦い公式戦デビューになった。

 しかし、小倉全由監督は1死二、三塁のピンチを抑えたことを「よく投げた」と褒め、そして続けた。

 「おまえはこれからもっと良くなるんだから、やらなきゃダメだよ」(小倉監督)。

 1500メートル走や3000メートル走。小倉監督は中距離走こそが高校生を強くする一番いい練習であり、選手の姿勢がわかるのだという。

 「中距離は頑張りで走れる距離なんです。持っている力を出さなきゃいけない距離なのに、人の後ろを走っているのは本当のきつさじゃない。全力で力を抜かずに走りぬくきつさとは全然違うんです。それができるようになって“こんなに走れるんだ”と気づくとどんどん伸びる」(小倉監督)

 小倉監督が吉永に「力を出し切れ!」と口酸っぱくゲキを飛ばしても、なかなか伝わらなかった。それが昨春のセンバツを境に変わり始めたのだ。

 「やっと、やらなきゃいけないの気持ちと、実際の姿勢が一致してきた。コツコツがんばってますよ」(小倉監督)。

 吉永が先制点にこだわるようになったのも、このころだ。強力打線とは言え、追いかける展開になるとあせりが出る。それならば自分がゼロに抑えればいい。春の都大会で先発を経験していくなかで自覚が芽生え始めた。今は中距離走も「絶対トップは譲りたくない」と力走する。

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神宮大会で好投するも「下半身が使えていない」と本人(撮影・矢島彩)
 
 具体的な理想の投手などはいない。「いいなと思ったものを部分的に切り取ってあわせた感じ。だからころころ変わるんです(笑)」。変化球バイブル本のほか、ipodの動画でフォームをチェックする。プロ選手だけでなくチームメイトからヒントをもらうことも多い。生命線ともいえるシンカーも先輩のまねをしているうちに覚えた。

 「今年は150キロも出したいが、昨年準優勝だったので今年こそという気持ちがあります。一戦必勝です」。

 神宮大会覇者のセンバツ優勝は02年の報徳学園(兵庫)までない。殻を破るきっかけを与えてくれた甲子園。吉永はエースとなって頂点を目指す。

 ○・・・ところで小倉監督は神宮大会のあと、会議や来客の応対などで、なかなか長時間の指導ができなかった。ある日「今日は子どもたちを見れる」と喜んだのもつかの間、選手の練習態度が悪く雷が落ちた。「楽しみにしてたのに何なんだ!ショックだ!」。これほど叱ったのは久々だという。シュンとなった選手たちだが、約1時間後の夕食時には元気いっぱい。ある選手が打ち明けてくれた。「練習終わって風呂で監督と一緒になったんです。そうしたら“悪いなぁ。また明日から頑張ろう”と言われて…。こういう言い方はあれですけど、心をつかむのが上手いッス」。

(ノート)


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矢島彩「アマ〜い野球ノート」
矢島彩(やじま・あや)
 1984年、神奈川県生まれ。5歳くらいから野球に夢中になり、高校時代からアマチュア野球中心に本格観戦を開始。北海道から沖縄まで飛び回り、年間150試合を観る。今春、めでたく都内の大学を卒業したが就職はペンディングし、今年も大好きな野球を追いかける。取材先の監督さんたちからは「若いころの(失礼!)薬師丸ひろ子に似てるね」と言われ、かわいがられているようだ。大好物のオムライスをお腹に詰め込んで、今日も球場に行ってきま~す!

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