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2008年9月08日

拓大の戦いに注目~オレンジの秋その2

 今春、拓大は東都大学2部リーグで3位に入った。Aクラスは5年ぶりの快挙だ。

 「幸運ですよ。力もないのに3位なんて逆に変なプレッシャーを感じています」。

 春の戦いについて内田俊雄監督は終始苦笑いだった。亜大の監督を26年間務めたベテラン。06年に当時3部だった拓大の監督に就任し、2年目で2部復帰を果たした。

 環境が亜大時代と全く異なるものの、着実にレベルアップさせている。拓大の硬式野球部は強化指定クラブではないため、レギュラーでも授業優先が当たり前だ。その影響を痛感したのが去年の秋。始業式までは優勝した日大に連勝するなど競ったゲームができた。しかし、授業が始まると黒星だけが並んでいった。練習に参加できない選手が続出し、練習にならなかったそうだ。現状について「言い訳にはできない」と、羽生周平主将(4年=鷲宮)は受け止める。キャンプはほぼ自費、寮費も他校の倍近い。グラウンド横の立派な室内練習場も付属高校のものだ。
 
 内田監督は練習はもちろん私生活も口酸っぱく指導してきた。週1回、寮から大学までを全員で掃除。お世話になった人へ手紙を送る月例行事もある。現4年生は半数が退部してしまったが、残った部員は今、やりがいと充実感を得ている。グラウンドに道具を置きっぱなしにしていた下級生時代。もうそんなことはあり得ない。

 「監督さんは朝一番に来て、最後まで草むしりをしてる。あんなすごい方なのに全然格好つけない。内田監督みたいな人になりたい。人生のお手本みたいな人です」(羽生)。

 春、最終節の専大戦で勝ち点を落としていたら最下位だった。「実力の3位じゃなくて、たまたまだったんです」(羽生)と言うが、進歩したのも事実だ。それはスコアを見れば歴然。昨秋は大差で負けた試合が多く、10点差ついたケースもあった。だが、春は投手陣が踏ん張って接戦へ持ち込んでいる。この戦いぶりに後援会なども大きな期待を寄せるようになった。選手は「こんなこと初めて」と、喜びと戸惑いの両方を感じている。

 そして、大学側も動き始めた。もし、秋も好成績を残せばバックアップしてくれるかもしれない。「強くなるきっかけのシーズンにしたい」と内田監督も意気込む。

 「毎日ミーティングで“この秋だぞ”と言われてすごいプレッシャーです。でも、後輩のためにもいろいろなことを教えてくれた監督さんのためにも恩返しがしたい。死に物狂いで戦います」(羽生)。

 部の歴史を変える戦いが、間もなく始まる。

(ノート)


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矢島彩「アマ〜い野球ノート」
矢島彩(やじま・あや)
 1984年、神奈川県生まれ。5歳くらいから野球に夢中になり、高校時代からアマチュア野球中心に本格観戦を開始。北海道から沖縄まで飛び回り、年間150試合を観る。今春、めでたく都内の大学を卒業したが就職はペンディングし、今年も大好きな野球を追いかける。取材先の監督さんたちからは「若いころの(失礼!)薬師丸ひろ子に似てるね」と言われ、かわいがられているようだ。大好物のオムライスをお腹に詰め込んで、今日も球場に行ってきま~す!

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