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2008年7月15日

北海のエース・鍵谷が甲子園を呼ぶ!

 北海(南北海道)は1999年を最後に甲子園が遠のいている。復活に向けて、北海道NO・1右腕に期待がかかる。

 背筋をピンと伸ばし、相手の目をしっかり見て話す。1対1の取材で、ここまで礼儀正しい高校生は久しぶりだ。古豪・北海のエース、鍵谷陽平(3年)。北海を甲子園に導くために、学校から函館方面へ約300キロ離れた七飯町から入学した。今や道NO・1投手として、注目を浴びている。

 2歳上の兄・幸太さん(現・順天堂大野球部)は地元の函館中部に進学し、主軸で活躍した。だが、鍵谷は中学2年くらいから家を出て野球をしたいと考えていた。「親に頼りっぱなしだったから、成長できるかなと思ったんです」。複数候補の中から、迷いなく北海に決めた。当時の道内は駒大苫小牧が甲子園2連覇を達成し、札幌市内のチームは低迷していた。

 「駒大苫小牧に行きたいとは思わなかったですし、自分が北海に憧れていたのもありました。北海は勝たないといけない、勝ってこそのチームだと思うんです」。

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 公式戦デビューした1年秋から、重いストレートが魅力的だった。今春に143キロをマークして、19イニング連続無失点、29三振を奪った。夏の地区大会ではストレート主体ながら、連投を見越して打たせて取るなど野手のリズムも考えた。

 代表決定戦前に平川敦監督は「決定戦は鍵谷がテーマ。頭で考えている課題をマウンドで解消してごらん」と話した。本人曰く、試合になると気合が入りすぎて力んでしまい、ボール球が多くなるという。

 「監督の言葉はプレッシャーにはなりませんでした。期待に応えなければ、と。コースは突けたけど意味のないボールもあったのでまだまだです」。
 
 今でこそ自分の言葉でハキハキと話すが、入学したころは別人。人見知りが激しく口数も少なかった。そんな鍵谷に大きな影響を与えたのが、現在マスクをかぶる立島達直捕手(3年)。入学前から“いいピッチャーが入る”との噂を聞いて、鍵谷に興味津々だった。立島は陽気で誰とでも仲良くなれる性格。出会って2回目で「陽ちゃん」と呼んで驚かせ、下宿も向かいの部屋になった。まるで磁石のようなバッテリーだが「向こうもたぶんそうだと思うんですけど、お互い好きだと思います」(立島)と、両思い宣言だ。

 南大会初戦は15日。5日間で4試合というハードな日程に、力を込めて話す。

 「とにかくこのメンバーで甲子園で勝つのが目標。投球内容も大事ですが、試合で勝つのが一番。(南大会は)全部投げる気持ちでいます」。

 名門復活は鍵谷の右腕にかかっている。
 
 ◆鍵谷陽平(かぎや・ようへい)1990年(平2)9月23日生まれ。北海道七飯町出身。178センチ、80キロ。右投げ右打ち。小学1年のときに青空地域野球で野球を始める。七飯中学では軟式野球部に所属し、遊撃手兼投手。3年ではエースだった。北海では1年夏からベンチ入りし、1年秋に公式戦デビューしている。趣味はスキー、水泳。冬場は雪の積もったグラウンドを使いクロスカントリーで足腰を鍛えている。約5時間かけて応援に駆けつける両親について「ありがたいです」と感謝する。好きな選手は西武涌井。

(ノート)


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矢島彩「アマ〜い野球ノート」
矢島彩(やじま・あや)
 1984年、神奈川県生まれ。5歳くらいから野球に夢中になり、高校時代からアマチュア野球中心に本格観戦を開始。北海道から沖縄まで飛び回り、年間150試合を観る。今春、めでたく都内の大学を卒業したが就職はペンディングし、今年も大好きな野球を追いかける。取材先の監督さんたちからは「若いころの(失礼!)薬師丸ひろ子に似てるね」と言われ、かわいがられているようだ。大好物のオムライスをお腹に詰め込んで、今日も球場に行ってきま~す!

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