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2008年9月24日

阪神の本拠地にも「別れ」

 テレビのスイッチを入れると、ヤンキースの主将ジーターがマイクを握って、スピーチしていた。ヤンキースタジアムのシーズン最終戦。老朽化のため、来年から新球場に移る。日本でも広島市民球場がラストイヤー。何年もの間、ファンに愛された球場が、その役割を終えるのは寂しい。あまり話題にはならないが、阪神の本拠地にも「別れ」はある。

 リニューアル工事の第2期が10月から始まる。このオフに、アルプスと外野スタンドが新しく生まれ変わるのだ。ここで立ち上がって応援したファンも多いだろう。記者もすっかり古くなったアルプスに思い出がある。駆け出しのころに、高校野球の取材で毎日のようにアルプスを上った。両親や関係者から、泣ける話を拾うため。「○○くんのお父さんですか?」と片っ端から声をかけたものだ。仕事をサボって、席に座り、焼き鳥をほお張ったこともある。さすがにビールには手を出さなかった。
 虎番になった時は、観客のいない一塁側アルプスが仕事場だった。試合前に外野で練習する投手をじっと見つめる。「よく見てみ。1人1人、違う練習をしているやろ。それぞれに意味があるんや。そこから、いつ先発するか、とか、今の調子とか、いろいろ分かるようになる」と先輩記者に教えられた。時折飛んでくるフリー打撃の打球におびえながら、メモを取った。その横では、足腰を鍛えるために上り下りする選手もいた。
 つい最近、アルプスに腰掛けると、年下の記者に誘われた。「上から見ませんか? そっちの方が選手の動きがよく見えるので…」。確かに見下ろしたほうがよく見える。風も心地よかった。ここでいろんなことを学んだな、と思った。座り心地は良くないが、愛着のある場所だ。来春にはどんな姿に生まれ変わっているのだろう。ひとまず、お世話になりました。

(田口真一郎)


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町田達彦(まちだ・たつひこ)
 運動セクション。95年入社。一般スポーツ担当を経て96年から阪神担当。99~01年はオリックス、02年は遊軍で03年から阪神担当復帰。東京都生まれ。
田口真一郎(たぐち・しんいちろう)
 97年入社。四国総局員として高校野球取材を中心に4年勤務。01年から阪神、遊軍、アマ野球担当を経て、07年11月から再び阪神担当に。神戸市出身。
益田一弘(ますだ・かずひろ)
 00年に入社してボクシング、相撲、サッカーなどを取材。「突撃取材」でボクシングの世界王者とスパーリングして3度ダウンした経験も。06年11月から中日担当になり、07年に53年ぶりの日本一に遭遇。08年11月から阪神担当。広島市生まれの32歳。
石田泰隆(いしだ・やすたか)
 03年(平15)西部日刊スポーツ新聞社入社。入社直後はアマチュアスポーツを担当し、04年1月からホークスを担当。08年11月から大阪日刊スポーツ新聞社へ出向となり、阪神タイガース担当に就く。福岡県出身。
佐井陽介(さい・ようすけ)
 運動セクション。06年入社。同年夏は研修を兼ねて高校野球担当に。整理部を経て07年6月から阪神担当。学生時代は野球ひと筋。生まれも育ちも兵庫県。

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