2008年3月10日
虎戦士の行きつけの名店が…
出張の楽しみにしていた風味豊かな味が消える…。一流アスリートの腹を満たしてきた名店が、のれんを下ろす。甲子園の人気メニュー『誠のつけ麺』のルーツである広島市内の「木のは」は、私にとって大学同期の近況を知る店だった。
「アツシ君、ちょっと前に来てくれた。元気そうにやっているみたい」。店を訪れるたびに、オーナーがあいさつ代わりにそう言ってくれる。コシのある麺に酸味と辛味の利いた特製のツユが絡む。キャベツの甘みがまた、絶妙なのだ。
壁一面にはサイン色紙がズラリ。下柳、福原、浜中…。親交のある今岡のユニホームも飾られている。昨年末にはオーナーのもとに連絡が入ったという。「元気でやっています」。阪神の宿舎からも近く、ナインに愛された味だった。
閉店する噂を聞いたのは今年1月、アツシからだった。「木のはが店を閉じるらしいよ。行ければいいよね」。特盛の味は何も変わっていなかった。先日、取材で広島を訪れる機会があり、立ち寄ることができたのだ。オーナーは「3月22日頃に店を閉じる予定なんだ。公式戦の頃は終わっているかもしれない。甲子園ではファンにも人気があるんでしょ。続けてくれればいいね」と話す。閉店の話を聞きつけた選手からも電話が掛かってきたという。
几帳面な字で『中国電力 佐藤敦之』としたためられた色紙を偶然見つけたのは4年前だった。以来、親しみが沸き、出張のたびに通っていた。そして、この日、アツシはマラソン日本代表に決まった。オーナーも「北京決まって良かったね。大丈夫だと思っていたけど。頑張ってほしいね」とエールを贈る。味にまつわる思い出はさまざまだ。8月。北京五輪の夏。そして猛虎の夏。それぞれの真剣勝負が待っている。
(酒井俊作)
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- 町田達彦(まちだ・たつひこ)
- 運動セクション。95年入社。一般スポーツ担当を経て96年から阪神担当。99~01年はオリックス、02年は遊軍で03年から阪神担当復帰。東京都生まれ。
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- 田口真一郎(たぐち・しんいちろう)
- 97年入社。四国総局員として高校野球取材を中心に4年勤務。01年から阪神、遊軍、アマ野球担当を経て、07年11月から再び阪神担当に。神戸市出身。
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- 益田一弘(ますだ・かずひろ)
- 00年に入社してボクシング、相撲、サッカーなどを取材。「突撃取材」でボクシングの世界王者とスパーリングして3度ダウンした経験も。06年11月から中日担当になり、07年に53年ぶりの日本一に遭遇。08年11月から阪神担当。広島市生まれの32歳。
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- 石田泰隆(いしだ・やすたか)
- 03年(平15)西部日刊スポーツ新聞社入社。入社直後はアマチュアスポーツを担当し、04年1月からホークスを担当。08年11月から大阪日刊スポーツ新聞社へ出向となり、阪神タイガース担当に就く。福岡県出身。
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- 佐井陽介(さい・ようすけ)
- 運動セクション。06年入社。同年夏は研修を兼ねて高校野球担当に。整理部を経て07年6月から阪神担当。学生時代は野球ひと筋。生まれも育ちも兵庫県。
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