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2006年7月17日

芝生に真心こめる中村豊

 雨、雨、ひとたび曇り空になっても、また雨…。球宴直前の9連戦の最終カード巨人戦の初戦が降雨中止になった。決定前からやきもきするのは、選手やコーチ、球団の営業担当者、阪神園芸のグラウンドキーパー、そして記者も一緒だ。試合が行われれば、自然に埋まるはずの紙面は、中止になったとたんに白紙になる。室内練習場とロッカーを何度も往復し「ネタ探し」に奔走することになる。

 梅雨時は、必然的にグラウンドコンディションも悪くなる。ぬかるむ黒土、滑りやすい芝生…。そんななか、人知れず「工夫」しているのは中村豊だ。「雨が降った次の日は、芝生がはがれやすい。浮いていたら埋める。気づいたらやっています」。5日横浜戦は降雨コールド試合だった。翌6日、試合前の練習から引き揚げる前に緑の芝生を見渡しては足で押していた。

 雨の日だけではない。いつだって芝生に真心をこめている。「練習用のスパイクはツメの短いのを履いています。だって、はがれたらイヤでしょう。エラーしたこともあるし、できることはね…」。12日広島戦は9回から守備で出場した。無死一塁で新井の打球は右翼ポール下にライナーで飛んだ。左腕を思い切り伸ばし、最後はフェンスに激突しながらつかんだ。最高のプレーをするために、準備を怠らないから-。「守備のスペシャリスト」と言われている理由を感じた。

(酒井俊作)


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