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2007年3月26日

試合前も開幕戦は特別

 開幕戦2本塁打の多村は当日朝、恒例の儀式を断念していた。「今はホテル暮らしなんで結局あきらめました」。プロ入りして以来ほぼ毎年続けてきた、古式ゆかしき「赤飯に尾頭付き」のお祝いができなかったという。横浜から移籍して福岡市内でホテル生活。開幕に合わせて夫人や子供たちを呼び寄せたものの、キッチンがないから料理ができない。結局、球団が用意した昼食で儀式を代用した。ただ、例年と違うやり方が功を奏したのかは分からないが、プロ初の開幕戦アーチという結果となった。

 開幕戦は野球選手にとってのお正月。各自ちょっとしたこだわりを持って備えていた。松中は試合前夜にバットを枕元に置いて、眠った。いつもはのんびり球場に入るブキャナンは選手で一番乗り。2年目の藤岡は「去年は考える余裕がなかったけど、今年はとにかく自分の部屋をピカピカにしました」と自分のロッカーも整理整頓し、洗車も済ませた。同じく2年目の本多の場合は逆で、「去年なら靴下は左足から履くとか、自分の中でいろいろあったけど今年はやめた」と験担ぎを封じて臨んでいた。

 そして担当記者たちは普段着ることの少ないスーツにネクタイを締めて出勤。なんとなくシャキッとした気分になったが、小久保は「お通夜みたいやで」と報道陣を笑っていた。様々な儀式でシーズンインした選手たち。実りの秋に向けて144試合の戦いは始まった。ちなみに担当1年目の僕は1年前の藤岡同様、何も考える余裕がなかったのは言うまでもない。

(押谷謙爾)


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鷹番日記
松井周治(まつい・しゅうじ)
 72年(昭47)7月9日、北九州市生まれ。98年からホークス担当。05年から3年間の東京整理勤務を経て、今季から再び鷹番。
押谷謙爾(おしたに・けんじ)
 96年(平8)入社。総務部、レース部を経て報道部。99年秋からサッカー担当。大分、福岡、鳥栖を中心に九州リーグ、高校サッカーのほか、02W杯、セリエAなどを取材。03年から大分支局。
倉成孝史(くらなり・たかし)
 78年(昭53)6月14日、福岡県北九州市生まれ。03年(平15)入社。整理部(東京駐在)を経て、3月から西部本社編集チーム。強豪校で高校球児だったが才能に限界を感じ、バットをペンに持ち替えた。趣味はゴルフ。
太田尚樹(おおた・なおき)
 02年(平14)大阪本社入社。中央競馬や大相撲などを担当後、アマチュアスポーツ担当として北京五輪を取材。08年11月に西部本社へ出向してホークス担当に。
進尚幸(しん・なおゆき)
 96年(平成8)入社。報道部写真担当、ホークスを中心に九州のスポーツ全般を取材。全国津々浦々を取材する。スペイン1部リーグのバリャドリードに在籍した城彰二を取材。

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