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新庄カウントダウン

強運男の執念と気迫で逆転激走!

h-sh-061023-1.jpg7回表日本ハム2死二、三塁、生還した新庄はジャンプ(撮影・黒川智章)

<日本シリーズ:日本ハム5-2中日>◇第2戦◇22日◇ナゴヤドーム

 強運男の執念と気迫が、日本ハムを生き返らせた。新庄剛志外野手(34=SHINJO)が1点を追う7回1死一塁、中日山本昌のスクリューボールに食らい付き、右前にポトリと落ちる安打で逆転のチャンスを広げると、2死二、三塁から金子の中前適時打で決勝のホームを踏んだ。両太ももに慢性的な張りを抱えているが、全力疾走とスライディングでナインを鼓舞した。今シリーズで現役引退するヒーローの活躍で1勝1敗のタイに戻し、明日24日からの本拠地3連戦で、44年ぶり日本一へ突き進む。

h-sh-061023-2.jpg捕手谷繁のブロックをかいくぐり生還する日本ハム新庄

 土にまみれながらも「ゴール」にたどり着いた。1点を追う7回2死二、三塁。金子のライナー性の打球が中前へ抜けると、二塁走者だった新庄がトップギアに入った。まずは三塁走者の稲葉が生還し、同点。あと1点だ。捕手谷繁に接触する。少しだけ体が吹っ飛んだ。横に1回転しながらも、右手の指先でホームベースをとらえた。逆転。何度も拍手してジャンプする。ベンチまでの全力疾走。大はしゃぎで、勝利を確信するハイタッチを連発した。

 負ければ2連敗のピンチを激走で救った。まずはチャンスをおぜん立てする。この回1死一塁から、山本昌に食らい付く。カウント2-1。外角低めの必殺のスクリューボールに、体勢を崩しながらも右前へポトリと落とした。技ありの、この日2本目の安打。一、三塁とチャンスを広げ、続く鶴岡の空振り三振で二盗に成功した。金子に一打逆転のチャンスを演出、そして最後は「主役」の座をかっさらっていった。試合後、珍しく口を開いた。人ごとのように、ニヤリと笑っていた。「面白くなってきましたね」。

 すべてをかけた疾走だった。メジャー時代に痛めた両太もも。特に左太ももには精密検査をすると、腱(けん)が1度断裂を起こしたあとが残っている。かばいながらプレーを続けてきたが、今季は限界に達していた。ほかの個所にも負荷がかかり、「アキレス腱がぐちゃぐちゃになっている」と、関係者に弱音を漏らしていた。アキレス腱断裂に近い状態では走れない。だが、そんな強烈な自覚症状があるほど無理をしてきた。セギノールの1発も飛び出す快勝劇。すべてを変える1点を、新庄がボロボロの足でもぎ取った。

 自分の天賦の才能を信じ、みんなに信じさせ、チームを引っ張ってきた。快進撃が始まった今季中盤以降から、野球を「楽しむ」以外に口癖が増えた。チームメート、裏方スタッフらへ唱え始めた言葉がある。「オレが(強運を)持っているから大丈夫」。土壇場でビッグプレーを連発してきた野球人生。現役を引退するラストイヤーの大舞台で、また1つ実証した。

 1勝1敗のタイにし、明日24日から札幌ドームで3連戦が始まる。3連勝で本拠地胴上げという、最高の有終の美を飾るチャンスを、自らの力でつないだ。「楽しくなってきましたね。次は札幌? 楽しみだね」。ワクワク、ドキドキの最終章が、もっと楽しみになってきた。【高山通史】

2006年10月23日付 紙面から

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トラックバック時刻: 2006年10月23日 16:11


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