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新庄カウントダウン

“強運持ってる”男が元気だから次は勝つ

h-sh-061022-1.jpg試合後、バスの中で森本(右)と話す日本ハム新庄(撮影・黒川智章)

<日本シリーズ:中日4-2日本ハム>◇第1戦◇21日◇ナゴヤドーム

 新庄の奮闘も届かず、日本ハムが大事なシリーズ初戦を落とした。プロ17年目の新庄剛志外野手(34=SHINJO)にとっても初体験の日本シリーズで、3回に左翼に同点犠飛。6回には右越え二塁打を放ってチャンスメークするなど、持ち前の集中力を発揮した。01年から5年間は初戦勝ちしたチームが優勝しており、データ的には厳しいスタートになったが「(強運)持ってる」男が元気だから、ハムは大丈夫だ。

 一番大切なものだけを、手にできなかった。新庄が試合後は無言のまま、初めての日本シリーズ第1戦を終えた。初打点に初安打、初死球まで記録した。だが一瞬、手が届きそうだった「初白星」だけをつかみ損ねた。短期決戦を勝ち抜くセオリーともいえる大切な第1戦。孤軍奮闘して打線を盛り上げたが、チームには響かなかった。

 このシリーズで見納めになりそうな「新庄劇場」の爆発の予兆はあった。2点を追う3回。1点差としなお1死満塁の大チャンスでの2打席目だ。カウント2-2からの6球目。川上の105キロカーブに詰まりながらも左翼へ打ち上げた。「川上が押してきて、押してきていたが、抜いた球をうまく犠飛にしてくれた」。ヒルマン監督が絶賛する同点犠飛。ナゴヤドームを一気に静まらせた。

 阪神で11年、日本ハムでの昨季までの2年間。日本では1度も足を踏み入れたことがない大舞台。ただ1人、楽しんでいた。同点犠飛の直後に守備へ就く時にはスキップをするようにベンチを飛び出した。2回の初打席では左手甲をかすめる死球。だが一塁へ駆け出す時には笑っていた。ポリシーの「楽しむ」姿勢は正念場でも変わらなかった。

 今シリーズで、自らが掲げたテーマ「シンプル・イズ・ベスト」を体現した。6回の第3打席では右越え二塁打。慢性的な張りのある両太ももをフルに動かして全力疾走で二塁を陥れた。プレーオフ2戦で計13安打と湿りがちで、すべて単打だった日本ハム打線のこれが「ポストシーズン初長打」。チーム打撃に徹するからこそ生まれた右方向への一打で、最後まで反撃ムードを演出した。パフォーマンスは不要とばかりに、純粋に野球を追求した。

 ユニホームを脱ぐ日は1日ずつ近づいている。日本人選手初安打した、米ジャイアンツ時代の02年のワールドシリーズ以来となる頂上決戦。大舞台での強さを発揮して、まずは初戦を終えた。ヒルマン監督は「評価できるいい内容だった」と、新庄の活躍を唯一の収穫に挙げた。

 真剣勝負の「引退興行」は、また1試合減った。少しでも野球とお別れする日を延ばすため、日本ハム44年ぶりの逆転日本一の悲願をかなえるため-。1敗で迎える今日の第2戦を乗り切れば、大声援を背に戦える本拠地札幌ドームへ舞台を移す。新庄が「有終シリーズ」を飾る、まだまだチャンスも、続きもある。【高山通史】

2006年10月22日付 紙面から

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