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新庄カウントダウン

襟シャツ問題で異例の声明文発表

h-sh-060508-1.jpg新庄はハイネックのアンダーシャツ姿でリラックス(撮影・黒川智章)

 今季限りでの引退を表明している日本ハム新庄剛志外野手(34=SHINJO)が5月7日、「襟付きアンダーシャツ」を着用する真意を初めて明らかにした。この日、球団広報を通じて異例の声明を発表。「ファンのために選手個々がいろいろなことを最初にやる勇気を持ってほしい」などと訴えた。なおこの日、パ・リーグの中村稔審判副部長(42)は、日本ハム球団に対して、新庄が6日の楽天戦で着用した黒と赤2色の立ち襟アンダーシャツの今後の使用禁止を通達した。

 大きく飛び出した襟、立てた襟…。その先には大きな野望が広がっていた。新庄が突然、沈黙を破った。スタンドカラーの「襟付きアンダーシャツ」を着用して物議を醸して一夜明けたこの日の試合前。胸の内に秘めていた思いを、専属の荒井広報のしわくちゃのメモ帳に書かれた文書に託した。2度も繰り返した「襟問題」。その理由を、声明発表という異例の形で明らかにした。しかも自ら、本塁打の打法命名時に開発した絵文字入りの斬新なスタイルで…。

 新庄「連盟がどうとか、マナーがどうとかオレにとってはそんなのは問題ではないけれど、ただ選手が新しいこと、いろいろなことにトライしていこうという気持ちがないことに寂しさを感じている。ファンのために選手個々がいろいろなことを最初にやる勇気を持ってほしい」。

 プロ野球選手、みんなへ伝えたい「勇気」-。野球界の偉大な先輩たち、組織からも痛烈な批判を浴びながら2度も挑戦した、あの仰天ファッション。実はファンとともに「仲間」たちへ届けたい、熱いメッセージだった。

 これまでも“世論”の風当たりを覚悟の上で、数々のパフォーマンスを行ってきた。4月18日オリックス戦、お立ち台での引退表明。その時の記者会見で「後継者は?」という質問に、こう明かしている。「そういう心配はありますけれど、あれをやるのは勇気がいりますからね。結果を出さないとただの目立ちたがり屋で終わり」。今後の球界を危ぐする発言をしていた。この日はファッションではなく、ちょっと乱暴な自分の言葉でまた「勇気」を伝えたかった。

 4月30日に大ぶりの開襟シャツを着用し、ソフトバンク王監督らの抗議を受けた。それでも前日6日には、自らスタンドカラーに改良した同モデルのシャツで登場。いずれも「マナーの問題」を理由に、パ・リーグ審判部から着用不可を伝えられた。前夜には高田GMと仙台市内の宿舎ホテルで会談。その真意を聞いた同GMは「5年後、10年後には新庄の考えが正しくなっているのかもしれない」と理解を示すほど、熱く訴えたという。

 試合前練習の終了後には、いつもトレードカラーの赤い大きなバスタオルをベンチにそっと敷いている。ほぼど真ん中が定位置。遠くにいる外野席の観衆でも、自分の姿を見つけやすいようにという配慮があるという。常に目を引くのは「スタンドプレー」だが、すべてはファンのために-。こんな小さな気遣いの積み重ねが「襟付きアンダーシャツ」に表れた。選手たちで球界を変えるビッグウエーブを起こす、きっかけにしたかった。

 日米プロ17年目の今季限りでユニホームを脱ぐ。濃密な野球人生の集大成となる1年。引退表明の中では、選手生活の一番の思い出を挙げていた。「小2で石投げから始まった。それがきっかけで野球を始めて、このスポーツは面白いなと。2年生から34年生までやりました」。プロ野球選手にあこがれ、日本を代表する人気選手になった“新庄少年”は今…。また何かの始まりになりそうな大きな一石を投じて、あこがれの舞台を去ろうとしている。【高山通史】

2006年05月08日付 紙面から

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