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新庄カウントダウン

さよなら北海道1号!リーグトップの5号

h-sh-060424-1.jpg新庄は3回の守備につくときグラウンドに大の字になるファンサービス(撮影・黒川智章)

<日本ハム4-1ロッテ>◇4月23日◇札幌ドーム

 北海道へ「サヨナラ1号」-。日本ハム新庄剛志外野手(34=SHINJO)が今季、札幌ドーム初本塁打を放った。2回に左翼席へリーグトップタイの5号ソロ。今季限りでの引退宣言後、初の本拠地スタメン出場で初の猛打賞となる3安打2打点と爆発した。仰天表明した18日オリックス戦を含め、ここ先発4試合で4本塁打と量産。日米プロ17年を締めくくるクライマックスへ向け「新庄劇場」はさらにヒートアップしていきそうだ。

 愛し続けた大地に、優しく添い寝した。新庄がいきなり中堅付近にゴロリと「大の字」に寝そべる。3回表、本塁打を放った直後。守備に就くと驚くべき行動に出た。左翼席応援団から「ツヨシ、ツヨシ…」の大合唱が響いた、その時だった。体を横にした。少し上体を起こし、万歳をして応えた。「ツヨシコールの時に見ていて! オレ消えるから、オレ消えるから」。そうチームメートに言い残してベンチを飛び出し、人工芝と“同化”した。もうすぐお別れする本拠地の感触を体全体で確かめた。

 至福の瞬間への序章は、2回だった。カウント0-1。ロッテ加藤の真ん中へ甘く入ったチェンジアップに反応した。引退を惜しむファンが集結した左翼席へぶち込んだ。ダイヤモンド1周。一、二塁間で右手人さし指を突き立てて疾走した。昨年9月10日オリックス戦以来となる、今季札幌ドーム初本塁打。東京ドームのオリックス戦での電撃的な引退宣言から5日。本拠地ファンへまずは「サヨナラ1号」を届けた。

 この日を含めて残り113試合。胸に秘めた「全試合・引退興行」の思いが、驚異の爆発力を生んだ。自らに重圧をかける意味も込め、シーズン序盤での異例の引退表明に踏み切った。今3連戦は引退表明後、本拠地に初めて姿を現す特別なカード。左ひざの軽い打撲で3戦ぶりのスタメン復帰で登場と、極限まで集中力は高まっていた。この日は3回に左前適時打、6回に左前打で今季初の猛打賞をマーク。何度も局面を打破してきた、野球人生が凝縮された1日だった。

 引退宣言試合を含めここ先発4試合で4発、10打点。リーグトップタイ5号を放った。表明前まで極度の打撃不振で2試合スタメンを外れたが打率を2割に乗せた。自身初のシーズン30本塁打超えペースの量産態勢に入った。試合後のヒーローインタビュー。打診されたが断った。先発で3勝目を挙げた「江尻はどう?」と後輩に譲った。プレーが最高のメッセージ-というポリシーを、この日も最後まで貫いた。いつもの「新庄剛志」だった。

 この日、自らのリクエストで全4打席、同じ登場曲を使った。今季は開幕から3種類を用意していた。チャンス時は過去2年間、愛用してきた米ジャイアンツ時代のチームメート、ボンズの登場曲を使用。だが通常時は当面、親交の深い歌手・福山雅治の5月発売の新曲「美しき花」に統一した。開幕戦の第1打席に選び、自分の姿を重ね合わせた曲。歌詞の一節に深い意味がある。

 “愛しながら 愛されながら 美しき花になれ 春よ、春よ、春が~来た 真っすぐに咲き誇れ~君よ”

 花は散り際が一番美しい-。日本復帰後は新生球団、激動のパ・リーグ、球界を支えてきた「華」。最後まで野球を愛し、愛されながら、きっとこれから、もっと美しく散っていく。【高山通史】

2006年04月24日付 紙面から

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