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新庄カウントダウン

引退宣言から2戦連発!新庄劇場終幕加速

h-sh-060420-1.jpg1回裏日本ハム2死一、二塁、新庄は左中間に本塁打を放ちガッツポーズ(撮影・中村誠慈)

<日本ハム6-3オリックス>◇4月19日◇東京ドーム

 日本ハム新庄剛志外野手(34=SHINJO)が、「新庄劇場」の終幕に向け加速した。オリックス戦(東京ドーム)で、2試合連続、前夜から2打席連続となる4号3ランを放った。18日のヒーローインタビューで電撃的に今季限りでの引退を表明。神妙な表情だった前日とは打って変わり、豪快な1発にガッツポーズをしはしゃいだ。試合前にはチームメートに前夜の突然の行動を詫(わ)びる一方で、シーズン終了まで戦う姿勢をはっきりさせた。新庄効果か、チームは今季初の4連勝で2位に浮上した。

 長く、険しい、男の花道は「謝罪演説」から始まった。新庄が試合前、チームメートの円陣の中心に立った。チームのごく一部にしか明かしていなかった、前夜の電撃的な引退宣言。大騒動にまで発展した経緯を説明した。詫びるように、訴えかけるように、胸に響くような言葉を連ねていった。

 新庄「シーズン序盤でビックリさせてしまったけれど、自分の中で踏ん切りを付けたかった。みんなと最後まで戦いたいから、発表させてもらった。優勝して、シャンパン・ファイトをしたい」

 チームを1つにしようとした気持ちは、バットにも乗り移った。初回だった。1点リードでなおも2死一、二塁。オリックス・デイビーの内角低め139キロ直球に反応した。熱い気持ちがこもった放物線の到着点は、左中間席。パニック状態に陥った前夜の最終第4打席の満塁弾に続く、2打席連続の本塁打。自らの意思で決断した残り少ない野球人生。「まぐれが続くわ」とおどけ、前日の約束通り恒例の打法命名は封印した。最高のフィナーレを飾るための号砲が、再出発の合図だった。

 引退を決めて一夜明けた、この日の試合前。自問自答していた。昨季までチーム統轄本部長を務め、日本ハム入りの際に尽力した三沢今朝治氏が訪問。昨季限りでチームを離れた恩人に、苦しい胸の内を打ち明けていた。「この時期に言って良かったのかな、と思う」などと、心の迷いを明かしていた。だが試合前に、自らアクションを起こして一掃した。稲葉は言う。「心の中で打ってくれ、打ってくれと祈っていた」。新庄ショックを振り払い、さらに今季初の4連勝へとけん引した。

 球場の雰囲気も一変していた。グラウンドに登場しただけで、誰より大きな拍手を浴びた。単純比較はできないが、観衆は前日比約3000人増。球場内で販売された新庄のグッズが売り切れるというパニック状態にもなった。右翼席には引退を惜しむ「寂しい やめないで」などプラカードも掲げられた。球場入りする際には「眠れたけれど…。今日も本塁打? う~ん。グッド・モーニング!」とお疲れ気味だったが、ファンの温かい声援が背中を押してくれた。

 正真正銘のラストシーズン。ヒルマン監督は「最後まで全力を尽くすと言ってくれた。本来の力を取り戻したんじゃないか」と今後に期待した。前日、語っていた壮大な目標。「一番、頂点に立てたら、死んじゃうかも」。いまだ経験がない日本一で、最後を飾りたい希望を明かしていた。プライドを捨てて謝罪し、そして1発を放った。夢の続きを見られるのは、あと116試合。新庄の最後の力を振り絞ったミラクル進撃が始まった。【高山通史】

2006年04月20日付 紙面から

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