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新庄カウントダウン

ダース・ベイダーにふんし始球式務める

h-sh-050507-1.jpgダース・ベイダーにふんして始球式を行う新庄(撮影・黒川智章)

<阪神10-2日本ハム>◇6日◇札幌ドーム

 SHINJOベイダーが歴史的1日の象徴になった。史上初のセ・パ交流戦が6日、開幕した。札幌ドームで古巣阪神を迎えた日本ハム新庄剛志外野手(33)が、ド派手なパフォーマンスを見せた。試合前の始球式で、SF映画「スター・ウォーズ」の悪役ダース・ベイダーに扮して登場した。試合は8回に代打出場し三振、チームも2-10で逆転負けを喫したが、やはり新庄が球界改革元年の主役だった。

 マスクを脱いだ顔は少し、ゆがんでいた。新庄が一振り、一振りに全身全霊を傾けた。この日を待ちわびた2万2877観衆は裏切れない-。そんな気持ちが、体を打席へと向かわせた。8回2死。左翼席のファンの大歓声はピークに達した。初球を見逃し、ボール。カウント0-1から空振り、ファウル…。そして4球目、ウィリアムスの144キロ外角直球にバットは空を切った。全力投球の空振り三振。プロ野球が変わる歴史的な1日。やるべきことは、やった。

 1950年の2リーグ制分立から56年目で実現した交流戦。強烈な前座がプロローグだった。試合開始15分前。地元ファン、熱狂的な古巣の虎党が見守る前へ、真っ黒なマントをなびかせて登場した。異様な物体がマウンドに上がる。背中に銀色の背番号「1」。勘のいいファンから「ツヨシコール」が沸き上がる。だが、とても野球選手とは思えない謎の生命体だ。「スター・ウォーズ」の悪役ダース・ベイダーにふんし、始球式の投手を買って出た。

 大スケールのコラボレーションだった。「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」(ジョージ・ルーカス監督、日本公開7月9日)のワールドプレミアム・イン・ジャパンの一環のイベントをこの日に合わせ、誘致した。メジャー時代に新庄を知っていたルーカス監督にも指名され、実現した画期的プラン。マスクから捕手が「全然見えない」と手探りで、投じた1球。打席に立った同映画キャラクター「C-3PO」の背中をかすめ、バックネットへ転がった。

 せめてもの“償い”だった。前日5日の西武戦で右の腹筋に違和感がありスタメンを外れた。首脳陣と相談した上での苦渋の決断だった。「試合に出られないし、ファンサービスとしてできることはこれくらいだったから…。やれてよかった」。満足にプレーもできない状態だった。そんな中でのイベント決行。周囲から「不謹慎だ」など非難の声が出ることも、覚悟の上だった。試合前には途中出場をヒルマン監督に打診され、快諾。すべてに“強行出場”した1試合だった。

 今季、アンダーシャツのデザインを一新した。愛用する、折り返しのあるタートルネック。昨季までは首部分に、自分の打撃フォームをデザインしたオリジナルマークを刺しゅうしていた。今季から、そのマークは胸元へ。特注でVネックの切り込みを深くしているユニホームの上着の合間から、ペンダントのように見えるように計算した。試合前練習で着用する真っ赤なポロシャツ型の練習着は、移動の機内の中で、自らペンを走らせデザイン画を起こした。どうすれば、ファンの目を引きつけることができるのか-。日ごろの小さなこだわりの積み重ねがこの日、凝縮されていた。

 昨季は「カエル」「スパイダーマン」「秘密戦隊 ゴレンジャー」と3度、かぶり物パフォーマンスでファンを沸かせた。「ゴレンジャー」は球界再編の嵐が吹き荒れ、球界初のストライキが明けた昨年9月20日ダイエー戦(札幌ドーム)だった。またも球界が変わろうとする節目を、演出をしてみせた。プロ野球の新しい未来を予感させた記念日「2005年5月6日」。新庄は自らの信念通り、衝撃的な「記憶」を、目に焼き付けたファンへプレゼントした。【高山通史】

2005年05月07日付 紙面から

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